表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2388/2708

2376 前に進む為のxの問い編 760

 僕は風の障壁を取り払う。それと同時に、うるさい声がキャンキャンと響いてきた。


「姫様を下ろせ!」

「汚らわしい手で触れるでない!!」

「姫様! さあこちらへ!!」


 そんな風に神官風のモブリ達がいってくる。中には自身よりも大きなその杖をこっちに向けて来てる血気盛んな奴もすでにいる。


「み、皆さん落ち着いてください! 彼は御子様を助けてくださったのですよ!」


 そういったのは、最後まで月人と戦ってた僧兵みたいなモブリ。その武器は長刀みたいなものだった。どうやらあの人は自分の職務に忠実な人らしい。実際僧兵だし、神官とはきっとそこまでヒイラギとは接してないとおもう。


 つまりは彼はヒイラギを傀儡にしてるこのうるさい周囲のモブリ達は違うのかもしれない。まあけど、だからってすぐには信用できないけど。

 ヒイラギは抱えられた僕の腕におしりを乗せて行儀よく座ってたけど、周囲のモブリ達がうるさく喋るのが聞こえたら僕の首に腕を回してきてぎゅっと抱き着いてきた。

 何も言わないけど、首に回ってるヒイラギの腕は震えてる。僕はおもむろにフラングランを彼らに向ける。


「ひっ!?」


 そんな風に彼らは声にならない声をあげた。この距離だ。それに僕の速さは彼らもわかってるだろう。だからこそ、今から詠唱したところで魔法は絶対に間に合わない。

 それに僕は脅すつもりなんて全然ない。ほんとだよ? だからにっこりと笑ってこう言ってやる。


「まだリア・レーゼは安全ではありません。だから責任もって星読みの御子様は僕が守りましょう」

「はぁい、許しまぁす」


 そんな風に星読みの御子様からの許可も得た。これで僕は犯罪者にならないだろう。という訳で、僕は走り出す。目指すはこの舞台の先。後ろから何やら焦った声が聞こえるが、僕は無視してそこから飛び出した。


 眼下に見えるリア・レーゼの街並み。それにヒイラギは目を輝かせてる。


「ふわぁ! ふわぁ! 凄いです~。でも……大変そう~」

「ああ、だからしっかり捕まっててください」


 僕は風を集める。風帝武装を再び組んで、空を駆けだした。そうして一気に高度を下げて、戦闘中の月人を不意打ち気味にバッタバッタと切り刻んで一気に地面に到達した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ