表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2379/2710

2367 前に進むためのXの問い編 751

「何をやっておる! 早く御子様の元へいくのじゃあああああ!!」

「わかっております! わかって……ですが……もう……」


 一番上の建物に来たら月人と現地のモブリの人たちの激しい戦闘が起こってた。結界とかで上の方は守られてたりするだろうに……とか思ったけど、どうやらここまで来てる月人は大体進化した個体みたいだ。


(なるほど)


 星詠みの巫女を守る彼等はきっと精鋭のはず。そんな人たちがなんでこんなに苦戦してるのか……とか思ってたら、通常の個体ではなく、進化体だからなのか……それは確かに厄介だ。

 なにせいくらスキル封じの対策はできたといっても、進化体は地力が増してる。それに……だ。どうやら通常の月人よりもここにいる進化体はスラっとしてて、さらにいうと、なんか緑かった。そして一番の特徴はその腕だろう。進化してる個体はどうやら盾と剣を備えてる。持ってるわけじゃない。その二の腕の部分が平たく広がって盾になったり、二の腕の所から鋭い刃に代わって武器になるみたいだ。しかも奴ら、それを自由に変えられるみたいだ。今は右手を剣、左手を盾にしてたとしても、状況において、素早く盾や剣にできる。

 いうなればあの進化体の月人達は攻防一体……といえるだろう。


「ぐわっ!?」

「アレッキーノ!」


 なんか杖じゃなく、槍を持ってた人がやられた。服装もただの白装束ってわけじゃなく、槍を持ってる人たちは胸当てとか要所に防具を纏ってる。僧兵みたいなものか? ローレの奴がここで星詠みの巫女をやってた時は、あんなのは見たことなかったような? いや、いたんだろうけど、あいつの場合近くの護衛は下手な奴らに頼むよりも、自身の召喚獣を使った方がよっぽど頼りになってたからな。

 きっとここの人たちの戦術的には僧兵みたいな槍もちの人たちが敵を牽制しつつ、後衛部隊が魔法を叩きこむ……という感じだろう。実際モブリは小さいんだから、近接武器ってかなりリスクが高くなる。

 だから本当なら全員魔法を使った方が殲滅力っていう意味では高くなるだろう。けど、この世界の魔法は詠唱が必須だ。詠唱を完璧に行わないと魔法は発動しない。だからこそ、その間を確保するためにも、彼らのような僧兵が必要なのだろう。

 まあけど、やっぱり苦手な事をやってるだけあって、進化した月人に苦戦してる。てか既に槍を持ってた人はあのアレッキーノって人だけだったみたいだし……こうなったら前衛がいなくなったから、魔法の詠唱を完了できずに次々にここにいるモブリは倒されることになる。

 このままだと……ね。僕が来なかったら皆さん全滅してただろう。僕は風を強く吹かせて、動き出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ