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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2352 前に進むためのXの問い編 736

「ふむ……大変です女王」

「何よ? てかその呼び方やめてよ」

「どうやら巨大な月人が倒されました」


 こいつ……私の要望を華麗にスルーしやがった。きっと私をこれからも女王と呼ぶんだろう。それに決まってるみたい。てか私はただの飾りって言ってたのに……そこまで律儀に女王とかいう事ないでしょ。むしろぞんざいに扱ってほしい。下手に私が丁寧に扱われてると、実は~ってできないじゃい。

 けど、倒されたんだ。あのデカさの月人をね……


「よし! 流石だね」


 私はそんな風にいった。どこの誰が倒したか知らないが、よくやってくれた。このままどっかの国が落ちたりしたら、私はもう引退だって考えないといけなかった。普通の人なら、新しいキャラを作ればいいんだろうけど、私はそれが出来ないのだ。私は自身のこの容姿と違うキャラ……別人になれない。

 だから逃げるってことができないんだよね。普通なら三人までキャラを作れるらしい。けど私はそれができない。だからたくさんの人に敵……と認識されたのに、そのままで行かないといけないっていうね。こうなったらどうしたらいいんだろう。

 うまく誰かに大々的に負けないときっとヘイトはしずまっていかない。とりあえず今は、この状況を皆さんが頑張って退けてくれないともうログインできないからね。私は月側なのに喜んでるよ。


「女王、次の段階に進みましょう。どうやらそれをなしたプレイヤーは調子に乗ってるようですからね」

「調子にって……何する気よ?」


 どうやら人種の国はなんとかなったらしい。だからそこで活躍したプレイヤーがきっと別の所にゲートを使って飛んでいくんだろう。プレイヤーが集まってくるのなら、単純に戦力が増える。


 それでも月人はスキル封じ……という虎の子があったんだけど……今やそれの対策もされてる。なのでちょっと前から月側は不利になってた。だからこそ、きっと妖精王はこれをやったんだろう。いや……


(これってちゃんと順序だてて行ってるような……)


 だって最初の宣戦布告。月という共通の敵を作ることで、積極的に月の遺跡の攻略を勧めた。そして誰かが月人の特性をメタらせて月の遺跡を次々に攻略していく。

 そうなっていくと、どんどんと私たち月側はじり貧になっていく。けど、そこで遺跡から回収させた月の石の出番。重要な物体という事で、国の中枢の近くにあったそれを起点につかった襲撃……それがこの事態だ。

 そうすべては想定の通りに動いてるような……実際、妖精王はあのでっかい月人が倒されたと報告してきてるのに、そこに残念感なんてのはない。まるで想定内みたいな……いや、これも想定内。


「何を狙ってるわけ? どこまで見てるのあんた?」


 私はそう妖精王へと質問をした。

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