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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2351 前に進む為のxの問い編 735

「なんてことをするのよ!!」

「何がですか?」

「何じゃないでしょ!? なんでこんな……こんな……」


 私は月の城にいる。玉座から離れて、同じ立ち位置で私は妖精王を見上げてる。流石に踏ん反りかえって怒れなかったんだよね。なんか迫力がでないというか……実際はちゃんと椅子に座ってても迫力がある人はいるだろう。けど私はどっちかというと無理だったのだ。

 てか怒るのとか得意じゃない。今は腹の底からムカムカというか、いや違うな……どっちかというと……


(どうしよう)


――ってのが大きいかもしれない。それをなんとか怒りに変えて目の前の超絶イケメンである妖精王にぶつけてるのだ。元が怒り……よりも不安が大きかったから椅子に座って怒りを表すってことが出来そうになかったからこうやって同じ位置で立ってる。

 けど……妖精王はきっとなんとも思ってないだろう。なにせ妖精王でかいのだ。妖精の癖に180くらいはある細マッチョみたいな体をしてる。中世的な見た目なのに、なよなよしてない体。こんなの女子が絶対に好きな奴だからね。そして顔もまぶしいくらいにイケメンである。

 私なら釣り合う。いや私と釣り合っちゃうくらいのイケメン。むしろこんな風にやってるところを第三者が見たら、ほほえましく思うかもしれない。いや、ここには私達しかいないけど。


「問題ありません。全ては計画通りです女王」

「いや、私の責任にしないでくれる!?」


 それだよ! それ!? 私がこの月の城の女王という事は既に広まってしまってる。だからだよ!? だから私は今、LROのスレで袋叩きである。この侵攻……それを主導してるのは私……という事になってる。


(いや、わかるよ。だって私が月の城の女王として出たもんね。ならこの侵攻を行った黒幕は私……って思うよね!? 当然だよ!)


 けど違うのである。これをやったのはこいつ……目の前のこの野郎である! それを声高に叫びたい。けどそれに意味なんてないのだ。


「我らの目的は地上の征服だといったはずですよ。元より我らが大地を取り戻そうとしてるだけです。地上を奪還した暁には、貴方は全ての上に立つ」

「うぐ……それは……」


 確かに月から宣戦布告? をするとき、本当に大丈夫なのか? ってことをちょっと話した。私もあの時は面白そうだと思ったよ。別に私は何もしなくてもいいって言われたし……それでもしも地上が私の物になるのなら、すごくラッキーじゃん。

 でも実際は、そんな事になる――なんて思ってなかった。だって皆さん強い。NPCはよくわかんないが、プレイヤーのトップ層なんて意味わからないくらいである。

 だから無理でしょ……とか思ってた。ある程度いやがらせをして、それで終わり……かと。これもちょっとしたイベントイベント……とね。けど違った。とんでもないことをやってくれた。これもう、絶対に普通に地上を歩けないよ私!?

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