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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2349 前に進むためのXの問い編 733

「えっと……ひ……会長さん。随分お偉い方が出てきたわね。なにか用ですか?」


 いきなり本名言いかけたけど、なんとかそれを回避して初対面風を私は装った。エイルの奴はなんか私の背後に回って隠れてる。こいつ……面倒だからって逃げたな。てかリルレットちゃんも後方にいるから隠れてるんじゃないよ。一応日鞠とは初対面ではないじゃん。友達かは怪しいが、知り合いではあるだろう。


「いえいえ、私たちがあの大きな月人を倒すことができたのはメカブちゃの助力も大きかったと聞きましたので」

「私は……別に大したことはしてない。だって結局私じゃ倒すことはできないし」


 それは本当である。本当なら私だってスパーンと格好よくあの月人を倒したかった。賞賛を受けたかった。けど陰の実力者もいいとは思ってるし、実際それしか私にはできないから、そうしただけ。格好つけて私のこの目のスキルを発動したけど、実際だいたい格好良さしかないんだよね。

 いや、それでも満足してるけど。実際、今回月に通用したのって……


(実はこれが月のスキルだからなんだよね)


 みんな忘れてるかもしれないが……実は私も月の関係者となってる。セツリが月の女王として出たから、そっちにばっかり意識が行ってるが、私だってちゃんと月の城までいったからね。いや、まあ実は直接ではなかったけどさ。ちゃんと戦闘の後に私たちはパーティーを組んでたから、実は月の城に私も行けたのである。

 私はあんまりかかわりあいたくなかったし、ただの観光客的に楽しむだけでよかった。ちょっと月からのこの世界の写真とか撮って、それを売りにだすとかさ……そのくらいしか考えてなかったわけだ。

 リアルではそんなのはそんなに売れないだろうが、この世界はまだ宇宙から見たこの世界……星なんてのは珍しいものだ。だからこそ、売れそうじゃん。そんな程度に思ってた。けど……それで終わらないのが私の人間力? って奴。


 私はその月でこの目を得た。探検してる時にちょっとね。月にあった力……だからこそ、月側にとってとても有効に働いた。まあけどこれが月で得たスキルなんていえない。

 いや、実は私も月の方に行けるってのは会長は知ってる。あれから行ってないけど……そんなに冒険しない私がいきなり見せた切り札。それを最近の私の行動と照らし合わせるのなんて、会長なら簡単だろう。


「そんな事無いです。助かったのは事実です。月の援護がなかったからこそ、私達は超大型の月人にとどめを刺すことができたんです。だからですね……」


 何やらニコニコしてる会長。え? 嫌な予感がする。するとその勘はあたった。


「わたしたちとともに、他の場所の人たちも助けましょう!」


 そんな事を会長は言い出したんだ。この超絶有能な善人め!!

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