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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2342 前に進むためのXの問い編 726

「なにやってんのよ? さっさと立ちなさい。オウラさんが待ってるわよ。あんたが伸びてるせいで、今は彼女が戦ってるんだから!」


 私はとりあえず自分の行いは棚に上げることにした。だってスオウは私がやったと気づいてないし? きっと誰かが放った魔法に運悪くあたった……と思ってるんだろう。実際それはあり得る。そもそもがパーティーもアライアンスだって組んでなかったのである。なら他人の魔法に当たるなんて事は普通にある。

 それにあの場には……まあ回りにはそんなに居なかったが、実際はこの街で戦ってる人たちはかなりの数がいる。ならそういうことだってある……と思うだろう。犯人に辿り着くことは不可能!


「すまない……すぐにい……」

「どうしたの?」

「風が……」


 そういって自身の武器を見つめてるスオウ。なに? するとリルレットちゃんがこういった。


「もしかして風がつかめないんですか?」

「え? それじゃああんた役立たずじゃん」


 キッ――とリルレットちゃんに睨まれた。怖いよ。スオウじゃなくてなんでリルレットちゃんが? 私に厳しくない? 


「スオウくん……まさか月の影響を?」

「けどあれって、もう回避策あるじゃん。まさか怠ってるわけ?」


 確かに初期は月人のスキル封じに沢山のプレイヤーが苦しめられた。奴らと戦ってると、どんどんとスキルが封じられていく。そのせいで時間を掛けると掛けるだけ不利になっていく。それが月人制圧やら奴らが生まれるダンジョンの攻略難易度を何倍にも上げてたわけだけど、その呪いの様なデバフ対策はすでにある。


 それなのに月の影響を受けてスキルが封じられた……とかだと流石に責めてもいいよね? 私だって対策してるくらいである。それに今から月人と戦うってのは分かってたことだ。

 それなのにスキル封じにあう? そんなの許される事じゃない。鬼の首を取ったように攻めてやる!! これにはリルレットちゃんだって文句は言えないだろうしね。


「スオウあんたってやつは私以下に成り下がってるって分かってる? 情けなくないわけ?」

「その言葉の意味、お前はわかってるのか?」


 なんかエイルにかわいそうなヤツを見る目でそう言われた。え? なにそれ? 


「待ってください。スオウくんの風を掴むってそもそもスキルじゃなかったんじゃないんですか?」


 リルレットちゃんの言葉にそういえばそんな事をちらっときいた様な気がする。なんか精霊の試練かなんかでやるんだよね? それで精霊を倒すか、風とかを掴む試練をするかで祝福か、召喚かを手に入れる事ができるとか。

 でもそもそも風を掴むとかはスキルじゃないから、出来る人がとても限られるとか。今のところ祝福を得てるのはスオウの他には日鞠……会長しかいない。もしかしたら隠してる人がいる可能性もあるけどね。

 でもそっか……確かにスキルじゃなかったら、そもそも月の影響を受けるなんてことはないはず。じゃあどういう事? ますますわからない。ど忘れしたとか?

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