2338 前に進むためのXの問い編 722
「大丈夫か!? ボーっとしてるな!!」
そんな風に怒鳴られた。全く勝手にやってきて邪魔をしたくせに、まるで助けたみたいなその態度……若干イラっとする。私は助けて――なんて言ったか? 言ってないから!! まるでモンスターに襲われてたら誰もが助けられたい……なんてのはそっちの勝手な思い込みなんだよ!
(ああー言いたい)
けど流石にそんな風にいえない。こんな見ず知らずの……見ず知らず……の? うん?
「あっお前……」
「あんた……」
微妙な空気が流れてる。そこに炎に包まれながらも、月人がその大きな口を彼に向ける。私を助けるためにやった余計なお世話。それは炎の魔法を当てる事だったのだ。彼は魔法使いだからね。けど流石に一回の魔法で倒せるほどに月人は甘くない。炎に全身を包まれてるのに、激しく動いて迫る。流石にこの距離だと詠唱してたら間に合わない。
彼はモブリと小さな種族だから、月人には一飲みにされてもおかしくない。よし! ここは私の出番だ!!
「あぶな――」
ここでこいつをかばって私が犠牲になる。これはもう誰も文句なんて言えないだろう。そしてこいつに借りまで作れる。なんていいんだろう。私は焦った顔を作りながら――
(しめしめ)
――と思ってた。でも……どうやら今日は死ねない日のようだ。
「てやぁぁぁぁぁぁ!!」
モブリの彼をカバって月人の攻撃を受ける……その思惑は外れてしまった。なぜなら、横からもう一つ今度は女の子がでっかい斧を上から下に振りぬいて月人を地面にたたきつけたからだ。
「まだまだあああああ!!」
地面にたたきつけた月人にさらに追い打ちをかける彼女。スキルの光を宿し、月人を足で抑えた彼女は斧を掲げて、一気にまた振り下ろした。狙いは首だった。彼女の身長よりも大きなその斧はその重量をいかんなく発揮して、その首を胴体から切り離したみたいだ。月人がオブジェクト化してきえていく。
「ふう……エイル、甘いですよ。月人はタフなんですから! 助けるのならちゃんと助けないと」
「う、ごめんリルレット」
そんな風なやりとりをしてる二人。そう二人はモブリがエイル。そして女の子がリルレットだ。一応知り合いだ。あんまり一緒に遊ぶことはないけど、スオウの知り合いで私たちはであった。時々孤児院にも来てくれる。でも彼らもアギト達と一緒のチームだ。だからあんまり接点ない。彼らはこのLROを楽しんでるみたいだからね。
「お久しぶりですメカブちゃん。私たちも手助けしますよ!」
「ああ、出来ることがあるならやってやる!」
「えっと、あはははありがとう」
ちょっとおおおおお! こんなの断れるわけないじゃん!!