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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2327 前に進むためのXの問い編 701

「さあ、もう大丈夫ですよ」


 私はそんな風にいって優しくその子をおろす。そこはこの人種の国での避難場所になってる大教会です。そこに今、街の皆さんが集まってる。けど当然だけど、首都というだけあってここだけには収まらない。だからこの子の親はここにはいないかもしれない。案外この大教会が首都でもそんなに中心部にないことが幸いでした。そうじゃなくもっと中心部にあったら……きっとこんな風に逃げ込む場所にもできなかったでしょう。

 今や城は月人の巣窟だし、そこに至るまでも月人があふれてます。既にこの都市のどこでも月人が闊歩してる。そしてなんとか散発的に逃げ込む所が所々出来てるって感じです。現地のNPCの軍の人たちとかではもう連絡の取りようもなくなってる。けどそこで私たちプレイヤーです。私たちはこのLROの外のネットの掲示板を利用できる。そこで今この都市にいることを示して、そしてそこで現状を把握、あとは情報交換の場に使おうっていう板が立ってました。それはこの都市だけじゃなくほかの種族の都市でも同じようにそこにいるプレイヤーがスレを立ててるでしょう。


「お母さん!」 


 どうやら私が目立ったおかげで、私が抱えてきたその子に両親が気づいたらしい。よかった。その子を両親に預けてその子が手を振ってるのに返して私たちはわかれた。まさか、たまたまここの教会に用がある時にこんなことになるなんて……早く孤児院に戻りたいですが……この事態を見過ごすわけにはいきません。なにせここには救いを求めてる人たちがたくさんいます。


 シスターである私が救済を求めてる人たちを見捨てるなんてことはできません。


「とりあえずメカブを迎えにいきましょう」


 あの子は今日はLRO内で子どもたちと一緒に眠ってた。夏休みとなって、極端にLROにいる時間が増えてる彼女を無理矢理リアルに返すのも私の役目として、一日何時間までです……と決めて管理してる私ですが、この日は思いっきり子どもたちと遊んでそのまま眠ってた彼女が微笑ましくて子どもたちと一緒にベッドまで運んでそのままにしてた。

 一応LRO内でも寝ることはできます。むしろ脳波とかを計測してるLROなら自分がどういう睡眠を取ってるのかというのが記録されたりするから、自身の睡眠事情を知るにはよかったりします。

 問題はリーフィアがそこそこ大きいから、下手な態勢で寝たら首に負担がかかると言うことでしょう。どうやらメカブは起きてたようで、私のメッセージにすぐに気づいてたくれた。すぐに既読がついた。けどその後に「ZZZ」という返信がきた。

 きっと寝てることにしてくれ……とかいう意味だったのでしょう。私はそれに「ニコニコ」というスタンプを返してあげた。それだけです。他意なんてないのです。けどすぐに返信はありました。


「サーイエッサー!」


 とね。一体何と受け取ったのでしょうね。

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