2323 前に進むためのXの問い編 697
少しずつ、世界から月人が出てくる遺跡とかが攻略されていった。一つ、また一つとプレイヤーたちは確実に世界を侵略する月の足がかりを潰していってる。そうやっていく内に、月人の被害だって当然……すくなくなっていく。悲劇は回避されていっている……ように思われた。
なにせ今や月人は沢山いるから、そこそこ稼ぎがいいプレイヤーたちの熟練度稼ぎに利用されるくらいである。月人の合体パターンも今や掲示板にそれぞれの形態が記載され、対処法も乗ってるまでになった。
そうやってどうやって攻略をすればいいのか? ――がわかれば、自ずと月人を倒すスピードも早くなっていくというもの。だから月人の一番厄介な特性であった「スキル封じ」それにも対処出来る様になったと言っても過言じゃない。
それに……だ。それに今やそのスキル封じにも完璧な対策があると広まった。それは以外にもNPCの方から発表があった。それぞれの種の国が月人への対応をしててその対策委員会的なものがきっとそれぞれの国であって倒した月人を研究とか知てたんだろう。
まあ倒すとオブジェクト化して消えるんだが……きっと生け捕りとかして研究とかしてたと思われる。そんな中、人種の国が発表した。
『月人の力を封じる術は『呪い』である』
――と。だからこそ、呪い対策である程度どうにか出来る。そんな発表だった。だからそれを知らなかった個人のプレイヤー達は呪い対策のアイテムを買い求めて殺到した。
けどそれでも完璧な対策だったわけじゃない。でもそれでもよかった。なにせもう月人の対策は確立されて、そして一番厄介な特性にも対策がある。こうなると、月よりも地上側が有利になる。
勿論完璧な対策も実は公開されてた。そっちはプレイヤーの大手、テア・レス・テレスからの発表だった。呪い対策の中でも特定アイテム……それを使えば完璧に月人の呪いを無効化出来る。けど流石に完全無効化のアイテムとなると貴重だった。だからどっちかというと手頃な方のアイテムが好まれてる。それによってそのアイテムが一時供給不足とかになって高額な取引価格になったりもしてた。まあけどそれもどうやらテア・レス・テレスが各国に働きかけて大量に在庫を確保、それをそれぞれに供給することで比較的早く、市場は安定してた。
なんとなく月の騒動……月の反乱と呼ばれるこの大乱も少しずつ収束していってるもの……と誰もがきっと思ってただろう。問題はどうやって月へと至るのか……プレイヤー達は手に入れた月の石がきっとその道を開く鍵に成るのではないか? という見解だった。
なにせ月の石は特殊なアイテムだったんだ。月の石はプレイヤーのインベントリにも入らない特殊仕様だった。そんな月の石は各国の王やらトップの人達から褒美とともに回収されてた。
勿論すべての月の石が各国に集まったりはしてないだろう。褒美よりも自分たちで持ってその謎を解明しようとしてる奴らだっている。そういう奴らはきっと自分たちのエリアに月の石をおいてたはずだ。
そしてある日、それはおきた。それは夏休み入って7月も終わりを告げて、8月の半ば、お盆も近い日だっただろう。そしてより強く、月がLRO内で輝いてた日、各国の重要な施設から、月人が湧き出した。
その事実に一斉にLRO内だけでなく、ネット上のLROの掲示板が混乱しだす。