表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2320/2710

2318 前に進むためのXの問い編 692

「いやいや、違いますよ! 別にこの里でやってる儀式は月なんて関係ないです!」


 ヨヨちゃんが月とか不穏なワードを言うものだから、俺たちはこの里の儀式が月に関連してるのか? と疑いの視線を一緒にいるこの里の大人へと向けた。 もしかしたらその儀式はかなりやばいのでは? 彼女を生贄にするような儀式だったんじゃ? とか疑ってたが、そんな事はない、と宮司の格好をした男性はいう。


「本当ですからね。ただ形式上のものです! それに私達が祀ってるのは月ではなく、初代の里親なんですよ! その人がこの里を切り開いたので」

「なるほど……」


 たしかにそれなら月とは関連なさそう……とか思ったら、ユズがこういった。


「でもその初代さんが月と関連してたかもしれませんよね? こんな遺跡のあるところに里なんて起こしたんだし」

「それは……ただこの遺跡を足がかりにしたと聞いてます。なにせ最初は何もなかったらしいですから……夜はここで安全に過ごし、朝日が昇ったら森を開梱してたみたいです」

「なるほど……」


 確かに昔ならそんなふうな生活くらいしか出来なかったのもわかる。なにせ普通ならはじめから建物がある……なんてことはない。それなら遺跡でもここなら雨風を避けられる。それを活用しないなんて手はないだろう。それにきっとこれまでこの遺跡から月人があふれる……なんてこともなかったんだろう。

 だからこそ、この遺跡は都合が良かった。そして里を作った人、そしてきっと里がその形を整えるまではこの遺跡は大いに役立ったはずだ。そんな遺跡を神聖視するのは何もおかしくなんてない……か。てか結構小綺麗にしてあったし、きっと里の人達はこの遺跡に感謝の気持ちを忘れてなんかなかったんだろう。


 でも……そんな気持ちは裏切られた。遺跡はやっぱり遺跡でしかなく……感謝とかを感じてたわけはない。ただその方法を知ってるやつに、使われるしかない場所。だからこそ、月の奴らがそれを利用した。そのせいでこの里は……


「えっと……ごめんなさい。私……」

「いえいえ……皆さんは私達を助けに来てくれました」


 そんな事を話し合ってると、ふと奥からなにかが……なんて事はなかった。それよりもなにやら上の方が騒がしい。どうしたのだろうか? と思ってると、戦いに行ってたテア・レス・テレスの人たちが大量に戻ってきた。それは明らかに今この遺跡で月人の相手をしてたはずの人数よりも多い。つまりは……


「お待たせしました皆さん」

「会長……さん」

「はい、ボスは撃破して月の石は確保したので、これ以上月人が増えることはありません。後は私達が掃討戦をするので後少し我慢してもらえますか?」


 その言葉にノーなんて言えるわけない。すぐに会長達はその行動を開始して、そして会長が戻ったテア・レス・テレスはその強さをいかんなく発揮した。ものの五分……その時間で残ってた月人は綺麗サッパリいなくなった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ