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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2315/2707

2313 前に進むためのXの問い編 687

「見つけました」


 そんな風にテア・レス・テレスの彼はいう。バグってたような状態から元に戻った。けど……なんかとてもきつそうだ。それにHPもまっかっか。一撃でも食らえば……いや、攻撃が掠るだけで彼は昇天するだろう。けど成果はあったらしく、彼は秘密の抜け道を見つけてくれた。それは太鼓の足元にあった。


 近くに行かないとわからない程度の傾きが太鼓についてて、その床から太鼓をちょっとズラす。すると、ガコン――という音と共に床が開く。それは今までの幻覚で欺瞞してた壁とかのレベルじゃない。これはちゃんとした装置としての欺瞞だ。お手軽にやっちゃいました……なんてレベルではない。ある意味で、この先の方が遺跡の深部に続いていそうなんだが……


「さあ早く! ここは彼らが抑えておいてくれます」

「はい……よし行こう!」


 テア・レス・テレスの部隊を何部隊かおいていって彼らにここへと集まって来てる月人の相手をしてもらうらしい。ただただ厄介な役目を押し付ける事になってしまって心苦しい。けど、俺達がここで月人の相手をする……って事はできない。いや、意味がない……と言ったほうが正しい。なにせ俺達のスキルはほぼもうすべて封印されてしまってる。そんな俺達がここに残っても足手まといにしかならない。

 ならば、一緒に奥に進んだほうがいいだろう。なにせあのショタもいきなりきた同じ服みたいなテア・レス・テレスの面々よりも俺達の方がきっと安心できる筈だ。元々ここに集まってた月人、そして誰もいないからと遺跡内に拡散していって月人たちも、俺達が暴れてるから、きっとその戦闘音を聞きつけて更に集まってくるだろう。


(確かにテア・レス・テレスは頼りになる……けど……)


 だからって無限に敵の相手をし続けれるわけはない。確かにここではリアルよりも長く動ける。それはシステムの補助があるからだ。それにどうやらテア・レス・テレスは何重にも対策は用意してるみたいだ。でもそれでも、ずっと月人が湧き続けてくるとなると辛いだろう。

 それに強化個体だってそうだ。戦闘が長引けばそれだけそういう個体は出てくる。その確率があがる。それはきっとテア・レス・テレスだってわかってるだろう。それがどんな変数になるのか……もしかしたらあの会長ならそこらへんも全て計算できてる……のかもしれないが……大変な役目を押し付けることになるのは変わらない。

 俺達にできる事はなにか……それはここでグズグズと迷ってることじゃない。この先にいって生き残ってる人がいるのならその人を確保する。そしてこの遺跡から皆で脱出する。それか、会長達がボスを倒してくれるまでなんとか耐えるか……だ。


「空気が……」


 何やら上の遺跡部分よりも空気がひんやりとして感じる。長い間放置されてきたようなカビ臭いにおい。今までは遺跡の奥でも光源があって視覚は確保できてた。一応ランタンもあるが、使う必要が無いくらいだった。あとは普通にスキル……けど今や俺達のパーティーはほぼスキルを使えない。だからこう暗くては何もみえない。階段はかなり下に下ってる。とりあえず許可をとって、俺達はアイテムのランタンを灯すことにした。

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