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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2296 前に進むためのXの問い編 671

「リーダー」


 街に転送された俺に真っ先にそう声を掛けて来たのはフォッチャのやつだった。ここはあの隠れ里がある森の入口付近の町だ。そのクリスタルへと俺たちは転送されてた。どうやら一番最初にやられたフォッチャは俺たちをまってたみたいだ。もっと親切なボス戦なら、ボスエリアの前に復活……なんてこともあるんだが……どうやらあの場所はそんな親切仕様はないらしい。


「フォッチャ、すぐに準備を整えよう。もう一度――」

「リーダー本気か? もう一度行った所で俺たちじゃ……」


 そんな事をフォッチャの奴がいう。俺たちの前衛の要。体も大きく、その斧の攻撃力はかなりのものの頼りになる前衛だ。ダメージソースといっていい。そんなフォッチャの奴が及び腰になってる。それから他の皆も転送されてきた。


「早く戻りましょう!」


 真っ先にそういったのは勿論だけどセインだ。なにせあそこにはショタをおいてきてる。だからこそ戻りたいというのは理解できる。けどやっぱりだけど、ユズもベズもフォッチャ側らしい。


「いやいや考えろよ。あそこに戻って俺たちに何が出来る?」

「うん、そうだね。私達じゃあ、あのボスはどうにも出来ないよ」


 その言葉を否定は出来ない。いや、本当ならもっとちゃんと準備を整えてやれば――とか言いたい。でも……あれでは……全く何の抵抗だって出来なかった。流石にあれではちょっと準備をした程度でなんとかなる……なんていえない。


「でもこのままではあの子はどうなるの? せめてあの子は助けないとでしょ!」


 そういうセインの言葉は最もだ。確かに俺達はボスには手も足も出なかった。けどあの場においてきたショタは助けるべきだろう。だから俺はいうよ。


「それはそうだ。確かにボスには何も出来ない。けど、あの子は助けよう。そのくらいなら、なんとかなるだろ?」


 俺は反対派三人にそんなふうにいう。けど三人は渋い顔をしてる。三人だって悪い奴らじゃない。出来ることなら……って思ってる筈だ。けどこんな乗らない感じというのはきっと懸念があるから。


「そうは言っても、あの子を説得できるのか?」

「そうだよ。あの子はきっと太鼓の音が聞こえなくなったって探そうって言うよ。それを突っぱねられる?」


 良心の呵責……それをふっきってあの子を無理矢理連れ出す……そんな覚悟が必要になるとベズ達はいってる。


「特にセイン。あんたあの子に寄り添うでしょ?」

「それは……」

「たとえのあのボスに挑まなくても、あの場所はかなり危険よ。月人がきっと溢れてる。逃げるならまだなんとかなるかもだけと、あの場に戻ってさらに進むなんて無理」

「ああ」


 あのショタの希望……それを断ち切らないといけない。それをセインが出来るのか? ユズ達はそれが不安なようだ。

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