2294 前に進むためのXの問い編 669
亀裂から太い腕がでてきた。そしてバリバリバリバリと亀裂を広げてそれはでてくる。白い体にデカい頭。顔の半分以上を占めそうな口……それはまさに月人の特徴だった。けどその大きさが桁違いだ。十メートルくらいはありそうでその大きさは建物みたいだ。そして今まで月人はほぼ二足歩行をしてたが、でてきた月人はなんか四足歩行みたいな? いや、ゴリラみたいな感じに立ってると言ったほうがいい。デカすぎる月人はこう表示されてた。
『ジャイアントムーンヒューマン』――とね。
安直。けど実際もっと特別なボスが居るのかと思ってた。でも現れたのはただの大きくなった月人。なにせここ最近は変な形の月人も沢山確認されてる。そうなったらボスはどうなってしまうのか? と思うじゃないか。けどでてきたのはただデカい月人……ただ……ただいや、デカすぎるだろ。
でっかい月人がその避けた口を開けて声をあげる。その音圧に俺たちは耳を抑えて腰を下げる。そんな事をしてると、ドン!! ――という音と共に、視界からあのデカい月人が消える。そして次の瞬間、俺は叫んだ。
「避けろ!!」
上から同時にデカい月人が振ってくる。振り下ろされる拳。それが俺たちに振り下ろされる。ドゴーンという衝撃。俺たちは一気に分断された。やばいぞ。このままセインとかを狙われたらまずい。セインは後衛で、そして回復の要。やらせるわけにはいかない。俺はスキルを意識して空気をすった。態勢はまだ整ってないが、明らかにあの月人セインを見てる。
(やらせるかよ!!)
「こっちだデカブツ!!」
声にスキルを乗せてそう叫ぶ。するとグルンと顔を回転させてこっちをみる。その動きがとっても気持ち悪かった。だってそれは生物が出来る動きじゃなかった。そしてこっちにむかって飛んでくる。そしてその大木何本分はあろうかという腕を向けてきた。俺はそれを盾を出して受け止める。
「うぎっ!? ぎぎぎぎぎぎぎ……」
拳を受け止めた体が後ろに押される。なんとかターゲットを向けることには成功した……けどこれは……
「ぐはっ!」
盾が弾かれる。そして反対側の拳がぶつかって俺を吹き飛ばした。
「リーダー!!」
吹き飛ぶ俺。頭がこの状況でくらくらする。何回もバウンドしてるというがわかる。このままじゃやばい。なにせこのステージ、落ちるステージだ。けど今は体が……