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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2290 前に進む為のxの問い編 665

「受け止めてええええ!!」


 セインの奴がショタを背中に背負って井戸を飛ぶ。最後にはフォッチャの奴を残してる。まずはベズが入って、そのあとにユズが続いた。そして俺が行ってその次にセインがショタを担いで井戸に飛び込むという順番である。なにせ一番一人では戦えないのがセインだ。そして今はショタの世話もやってるんだから、もしも一人残された状態でモンスターやら月人がやってきたらどうしようもない。なので、最後にはしなかったのだ。


「うぐっ!?」


 俺は落ちてきたセインを受け止めた。セインとショタ……二人分の体重とそして勢い……それを受け止めることができた。いやLROだし出来るとは思ってた。でもなかなかに腕と腰に衝撃がやってきた。これがリアルだったら、受け止めた俺が負傷してておかしくない。けどここではできる。できてしまう。それはとてもいいことなんだけど、LROからリアルに戻った時にちゃんと切り替えないといけない。長くLROに潜ってると、リアルに戻ってもその感覚が抜けなくて、リアルではできないような事を自然とやってしまって怪我をする……なんてことがあったりもする。

 ちょっとした段差をLROの感覚で飛び越えようとしたらずるっと行ってしまったり、柄にもなく走ったら電車に間に合うような気がしてしまったけど、普段の運動不足が速攻で心臓を握りつぶそうとしたり……なんてことがあったりする。


「だからこっちに任せろっていったろ」

「嫌、絶対に」


 ツーンとするセイン。俺たちが横道にそれると、最後にフォッチャが降ってくる。ズドーンと力強く地面に落ちてきた。おおきく足を開いて中腰になったままのフォッチャ……なんか動かない。


「大丈夫か?」

「問題ない」


 なんか足がプルプルとしてるが見なかったことにしておこう。俺たちは井戸の底の側面に続いてる道を歩く。最初はそれこそただの土のトンネルだった。けど途中でなんか突如変わった。光が見えてベズが招くから俺たちも光がさしてた穴をくぐる。すると一気に文明的になった。床も白い石がしきつめられてて、高い天井は大きな柱で支えられてる。それに青白い松明が外面に等間隔で光源になってた。


「これって……井戸を掘り進めてたら、たまたまここに出たとか?」


 なんかこの遺跡に思いがけずに穴をあけてしまった……みたいな穴だと思った。


ドドドドーンドーン


 という太鼓の音が小さく聞こえる。近づいたはずだけど、外にいた時よりも小さく聞こえるのは、もしかしたら結構この遺跡は複雑なのかもしれない……と思った。

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