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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2285 前に進むためのXの問い編 660

 俺たちは建物からでて、それぞれに視線を巡らせる。なにせなかなかにあのショタ速い。目の前の道はそれこそ前と後ろにしかないんだが、そこには見えなかった。でも前の通りを進めばさらに大きな道に続いてるし、そっちは里の奥の方に行くわけで、遺跡に行くとしたらこっちだ。逆側は出口の方に繋がってる緩い曲がり道になってる。


「あっちだ!」


 そういってベズの奴が示すのはなんと出口の方へと続く道だった。広い道じゃなく、家々の隙間みたいな所をショタは走ってる。きっと近道なんだろう。俺たちは急いでその背中を追いかける。けど流石に子供がサクサクと行けるからといって、俺たちが通れるかは別である。だから俺たちはその身体能力を生かして、屋根の上をいった。でも気になることがある。


「なんで反対側に行ってるんだ?」

「実は逃げてるとかか?」

「それはそれで助かるけど……」


 俺たちはそんな会話をする。実際ショタは中心じゃなく、村の外に行こうとしてるようにみえる。それは逃げ――てるのか? 実際その姿だけ見たら逃げてるようにしかみえない。けど……そんな馬鹿なって俺たちは思ってる。だって彼は妹を助けたい……といってた。それが嘘だった? いやいや、そんなことはないだろう。そもそもが嘘なら、ここまで戻ってくるなんてしないだろう。だってここにもう一度戻ってくるなんて危険だ。それこそ普通に命の危険があった。

 嘘ならそこまでしないだろう。たまたまあのショタは無事だったけど、俺たちが間に合わなかった可能性は全然あった。でもだから……こそだ。だからこそ、今のあの子の行動がわかんない。


「一体どこに?」


 とうとうショタは里の外にまで出てしまった。それから里から離れるような行動をとるのなら、やっぱり逃げてたとなるだろう。けどそれからショタは大きく里に沿って回り込みだした。そしてあるところで、ショタは何かをしだす。


「手伝おうか?」


 一生懸命井戸の蓋? を開けようとしてるショタに俺たちは声をかけた。蓋だけなら簡単なんだろうが、なんかその上にさらに漬物石? かと思えそうなでっかい石が置かれててそれがとても重いんだろう。とりあえずここは大人の力の見せ所……と思って手を伸ばす。するとショタが慌てたようにいってきた。


「だ、だめ!」


 次の瞬間、何やら漬物石が光ったような気がした。加わる衝撃――そして俺の視界が上下さかさまになってた。

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