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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2273 前に進むためのXの問い編 648

 俺たちは運がいいと思ってた。なにせまだ誰も……うん、もしかしたらここを見つけたプレイヤーはいるのかもしれないが誰もその話を広めてないから――誰もまだ知らない里を発見した。

 これには歓喜したほどだ。なにせこんなに巧妙に隠された里である。絶対に何かある……それもワクワクする何か。貴重なスキルが宿った伝説の武器とか装備がアリそうである。それか特殊なクエストの発生条件になっててもおかしくない。ここでしか取れないスキルなんてのもあるだろう。

 実際一つの里を見つけると、この里だけでそれなりの数のクエストは発生するし、それにここの人達と知り合うことで、どこか別の人達との繋がりが出来ることだってある。そうなると、他の場所の人達にまで影響して新たな何かが起きる……ということだってある。

 つまりは発見は新たな可能性の広がり。なのでテンションがあがるのは仕方ない。それにここはまだ情報サイトにも乗ってない場所。

 しかもイベント中っていう最高のタイミングだった。その里は山間のあいだにあって、そして霧深い森の奥にあった。そしてそんな隠れ里で祭りというか、儀式が行われてた。年に一回あるというその儀式。本当はこの時期じゃないらしいが、急遽やることになったらしい。


「なんてラッキーなんだ」


 とその時は思った。けど村人たちに話を聞いてそしてその会場前に来た時に、これはまずい……と思った。なにせ聞いてた会場、それは遺跡だった。そしてその遺跡の特徴を聞いて……まさか……とおもったんだ。

 今世間を……いやLRO界隈を騒がせてる月の侵攻……それは地上では遺跡から始まってる。遺跡の中から無尽蔵に湧き出てくる月人と呼ばれる存在。

 嫌な予感がした。急いでそこに来てみた。なにせこの緊急の祭りも遺跡が光りだしたから……と聞いた。


(それって……)


 ――と今なら全プレイヤーが不安に思うだろう。けど前まで来たけど、中に入ることはできなかった。村の人がよそ者は駄目だといった。待ってれば、御子様たちが行列を伴ってでてくるから……ということだ。そういうことじゃない。俺たちは必死にやばいってことを伝えた。

 警備の人達で駄目なら、偉いやつだ……と思って里長の場所を教えてもらった。普通なら祭りの神事に参加してるだろう。けど、宮司と里長は違うらしくて、里長には会えた。けど無駄だった。あの遺跡が発してる光は月の光だから危険だといった……でも情報を遮断してるこの里の人達にはそれを信じさせる事ができなかった。


 そして自体は最悪の方向に進んだ。中からでてきたのは神事を終えた巫女でもそれに伴う行列でもなかった。口元を真っ赤にして血を滴らせる白い異形……月人たちだった。

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