表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2265/2715

2264 前に進む為のxの問い編 639

「なるほどね……」

「セツリ嬢、そろそろここに来た目的でも聞かせてもらっていいですか? なにかやりたいことがあったのでは? 私はそれを全力で支える所存です」

「あっ、今はこっちで忙しいからいいや。レシアも私に内緒の特訓? やってていいよ」


 私はなんとかして止めようとしてくる妖精王をあしらって、ウインドウに集中してるよ。さっきからちょっとずついじってるけど……やっぱりなんか変に弄ると妖精王が百面相して面白い。

 なにせこいつ、普段はあんまり表情動く奴じゃないし。イケメンだけど、そこらへんは面白味がない顔してるといっていい。まあ実際とんでもないイケメンだから、そこにいるだけでキャーキャーされるとおもうけどね。

 私だって顔にはかなり自信がある。むしろ顔にしか自信がないといっても過言じゃない。私も大体は『かわいい』やら『綺麗』やら『美少女』と言われる顔をしてる。街に出れば大体スカウトされし、ナンパだってされる。車いすなんて私にはハンデにならない。

 そんな私とタメ張れるくらいにはイケメンだと思う。でも私は顔がかわいいだけじゃなく、ころころと変わる表情もかわいいって言われる。でも普段は妖精王はそんなことはない。

 戦闘中はもっと感情が豊かだったように思えるが、普段はなかなかに淡々としてる。そんな奴が今や百面相してるんだよ? からかいたくもなるというもの。本当に色々と検証したいならもっとやるべきことはある。わかりやすい処から弄ってみるべきだし、一番わかりやすいエネルギーの増減とか、そこら辺を確かめるべきだと思う。

 けどきっとこのいまの残量とか、月人の数……起動した遺跡とそしてリンクした『ムーンライトストーン』とかいうなんか痛々しい名前のなにか……それらをきっと頑張ってなんやかんやして、今の半分以上余力があるような状況に妖精王がやったんだと思われるのだ。

 ここらへんの数値を一つ一つ検証しつつ、月人の数を適度に保ち……けど月人は勿論だけど倒される。それもプレイヤーだけじゃない。月人は明確な敵……それにその脅威度はそこらのモンスターを上回ってる。そういう風にLROの世界では理解されてる。


 なので、優先的にクエストが発行されてるし、見かけたら国を挙げて討伐隊が組まれるほどである。それに……


(月の遺跡って何個かは起動した後に攻略されてるんだよね)


 そうなのだ。イレギュラー……なのかはちょっとよくわかんないが、せっかく起動してリンクしたムーンライトストーンも地上の人たちに奪われたりするリスクがある。そういうのを考えると、ここまでエネルギーをうまく貯めたと思う。

 まあそれが私の適当ないじりで台無しになってしまう――とか考えたら妖精王は気が気じゃないだろう。


 ふふ、もっとその顔の変化を私に見せてよ。私は妖精王を弄って楽しんでるのだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ