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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2263 前に進む為のxの問い編 638

「ですから私に――」

「私だってこのままじゃ困るし、あんたはあんたのやりたいことがあるんでしょ? なら私がやりたいことは私がやるわ」


 私は至って普通の事しか行ってないと思う。だって自分の事は自分でやる――それって人として当然のことだ。まあ実際、私が『王』という立場だったら違うんだろう。それこそ昔の偉い方々は身の回りの世話を侍女とかにやってもらってたんだろうしね。

 それこそ着替えからなにから……だ。だから妖精王はその感覚なのか? というともちろん違うだろう。ただ単に妖精王は私にこの城の機能を自律的に使ってほしくないって感じだ。私に余計な事をしてほしくないのだ。でもそれはおかしい。だって私が今はこの月の城の主なのだ。

 そしてそれをやったのは妖精王だ。私は望んでこの椅子に座ってるわけじゃない。


 トントントン――


 私は認めてくれないことにイライラしつつ、腕置きを指でたたく。すると……だ。ヴン――と目の前にウインドウが出て来た。それも……これは個人に出てくるウインドウじゃない。なんか背景が黄色いし……そしてこう書いてある。


『ムーンキャッスル操作』


 ってね。わかりやすいことこの上ない。私はとりあえずそのウインドウを一回タップして、内部に入った。なにかパスワードとかあるのかな? とか思ったけど、なんかそんなのはなかった。そもそもが誰もがこのウインドウを開けれるわけでもないのかもしれない。ただの人……唯人がこの玉座に座って三回トントントンとしてもこのウインドウはそもそもがでてこないのかも。

 私がちゃんとした王だからこそ、この画面でてきたと考えるのが妥当だろう。


「それは!」

「何?」


 なんか妖精王は気づいてるが、レシアは気づいてないような反応してるね。もしかして……


「レシアにはこれが見えないの?」

「うん」


 やっぱりか……てかウインドウだしそれが普通か? いやでもこれは普通のウインドウじゃないし。NPCである妖精王にはみえてるのは確実だ。このウインドウそもそもが個人のウインドウじゃないから、プレイヤーにしか見えないような……そんなものじゃないんだ。だから妖精王には見えてる。

 私は色々とポチポチとしてみる。けどどの階層に潜ったとしても決して消えない表示ってのかある。多分それって大事だから消えないんだよね。それはエネルギーと書いてある。そして残基? さらにはなんか人型のアイコン。その下にはまた数字もある。

 どうやらこの残基ってのはこの人型のアイコンの数字を全部足した数字のようだ。つまりはこれって月人の総数ではないか? アイコンが微妙に違うのは月人の形態の違いだろう。単純な人型のアイコンが一番多いし、多分間違いない。じゃあエネルギーは? きっとこの月の城にあるエネルギーであってると思う。それもちょっとずつ減ってるけど、時々回復してる。


 色々とわかんないことはある。けどこのウインドウを見てるだけでゲーマーとしてはなかなかにワクワクしてくる。私はペロッと舌なめずりした。

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