2257 前に進むためのXの問い編 632
「私がローレちゃんに連絡取ろうか?」
「うーん、確かにそれが確実だけど……いや、頼む」
なんかこんなことを日鞠に頼むのもそうだし、巻き込んだりするのも……とか思った。一瞬ね。なにせ日鞠は日鞠でそこそこローレといい関係を気づいてるようだからだ。
それなのに僕たちの問題の間に日鞠をはさんだりしたら、そっちの関係にもヒビが入ったりするかもしれない……とか思ったけど、そもそもがローレだって日鞠って完全に僕の味方ってことはわかってると思いなおした。なにせ僕たちが付き合ってることもローレは知ってるし……それなら僕がローレを使うのはきっと想定してると思ったんだ。
「うん、メッセージ送っておくよ。とりあえずローレちゃんのアイテムはスオウたちが回収してて、返すつもりだから都合の良い日時を教えてってね」
「そうだな。そんなのでいいと思う。ちゃんと返す気があるって示さないと、あいつどんな解釈するかわかんないからな」
なんか最後らへん被害妄想がね……僕たちの事、敵認定してたな。下手に回収した――だけを伝えたら「取り返しに来いってことね」とか解釈しそうだった。それで僕達のチーム……というか僕はフリーなんだけど、あの場にいたラオウさんやアーシアはメカブの奴のチームに所属してるから、そことローレのチームでの戦争に突入しちゃったり……
誤解でそこまで行っちゃうのはやっぱり困る。普通なら絶対にそこまでこじれる……なんてありえないと思ってるが……ローレってどう動くかよくわかんないところがある。
暗躍が大好きな奴だし、実際僕たちに戦争を仕掛けてきて、なにか利があるのなら、あいつの場合やってくる可能性がある。確かにあの時は感情が先走ってたように思うが……でも、あいつは普段はそんな奴じゃない。僕の印象だけど……ここにはとても頼れる奴がいるし、ちょっと日鞠にも聞いてみよう。
自分の感覚だけでは不安だが、日鞠の考えもふまえたらきっと安心感が増すと思う。これで変な展開……厄介なことになることはないっていうね。
「ローレって僕たちとやりあうと思うか?」
「どうだろう。こじつけれる理由はいくつかあるけど……」
あるんだ……そう日鞠が言うのなら、やってきそうな気がしてくる。まあとりあえずは日鞠に送ってもらったメッセージにどんな返答がくるのか……それできっとローレの思惑はわかると思う。