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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2249 前に進むためのXの問い編 624

「きゃああああああああああああ!?」

「あははははははは楽しいねローレちゃん!」


 そんな事を言って中を舞ってる二人は対照的だった。一人は恐怖で叫んでるのに、一人はアトラクションでも楽しむかのようだった。

 とりあえず僕は宙を舞ってる二人の内、アーシアだけキャッチした。ローレはどうにかするだろ……とか思ってたけど、なんか地面に落ちてそのままバウンドしてた。

 

「あれ?」

「アンタ達、殺す!」


 ガバっと起き上がってそんな事をいってきたローレ。やばい、めっちゃ切れてる。どうやらかなりの屈辱を僕たちはローレに与えてしまったらしい。それにすでに僕はローレのチームを抜けてる判定だ。ローレにとっては簡単に敵と認定できる立場になってしまった。

 錫杖がうるさいくらいにシャンシャンと鳴ってる。別にどこかに打ち付けてる訳じゃない。勝手になってるのだ。そして空間に次々と現れる魔法陣。


「わわ、綺麗!」


 そんなふうに呑気な事をアーシアは言ってる。けどこれはまずい。絶対にやばいやつだ。なにせこんな包み込むような魔法陣なんて見たことない。似たようなので結界があるが、あれはここまで複雑怪奇な展開はしない。

 まるでドームのように現れては増えて行ってる魔法陣。僕の危険を知らせる感覚がビンビンと危機を知らせてきてる。にげれるか? けどはっきり言って全体に展開してるからこの魔法陣が物理的な移動を妨げたりしてたら、すでに詰んでるんだが? 


「お前たちなんて死――」

「そんな事を言ったら駄目ですよ。私は知ってます。貴方はいい子だと」


 なんかいつの間にかオウラさん……こっちではラオウさんがローレのそばにいた。それは完全にラオウさんの間合いだ。このLROでなら、ローレだってラオウさんに勝てる。そもそもがこのLROで掛けた時間はローレの方が圧倒的に多いだろう。なにせ僕が思う限り、ローレはプレイヤーの中では最強の一角を確実に担ってる。


 距離があったらあいつに勝つのは難しい。そう距離があったらだ。ローレは純粋な後衛プレイヤーだ。前衛は他のプレイヤーや召喚獣に任せるのがローレのスタイル。

 そしてその間にローレは強力無比な魔法攻撃を叩き込むって感じだ。でも今は前衛はいなく、そして距離はもう詰まってる。こうなったら……


「近づくな!」


 そう言って錫杖を振り回したが、そんなのがラオウさんに通用するわけもない。彼女は一瞬で関節を決められて組み伏せられてしまった。


「いたたたたたたた! ごめんなさい! ごめんなさい!!」


 そんな情けない声がこの場に響いてた

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