2245 前に進むためのXの問い編 620
「わああああああ!」
「おっきい!!」
「「「いやっほおおおおい!!」」」
そんな事を叫びつつ、妖精たちはなんかこの海をエンジョイしてる。まあそれも仕方ないだろう。だってこんな大きな水の場所なんて彼らは見たことなんてないだろう。そもそも海とか知らなそうだし。
「ザザーザザー言ってる!」
「なんて素晴らしい音なの!」
「心が洗われるようだ……」
そんなふうに感動してる奴らだっているほどである。
「しょっぱーい!」
「こんなに広いのに飲めないなんて……」
さらにさらには海のしょっぱさに絶望したりもしてる。忙しい奴らである。海を知らない奴らの反応ってこんなんなんだって僕は微笑ましくみてた。
そんな妖精たちを尻目に、ヤドリカは浜辺でじっとしてる。まるでここは自分の庭のように、まるで勝手知ったるかのような雰囲気をヤドリカは醸し出してる。海は自分の方が馴れてるって事なんだろう。
「ヤドリカも妖精たちも問題ない……わね」
「そうだな」
「これなら色々と連れてこれそう。NPCも行けるかもね」
「それって誘拐とかにならないか?」
僕はそんなふうにローレに忠告するよ。実際エリアって自分たちの住む所以外は建物なんて必要ない。だからこのローレのエリアも建物ってあんまりない。
それこそこれだけ四国の形を再現してるわけだが、人が住むような場所は別に作ってはない。そんなのあったって誰も利用なんてしないから無駄なのだ。
無駄なものを作るほどローレは優しくないというか……まあけど所々に城はあったりする。そういう歴史的な建造物はすきなのか、なんか四国の城を再現して建築はしてたりする。でも外から眺める用というか? あそこに住んでる人はいないだろう。
「ちゃんと交渉はするわ。出来ない事はないでしょう。だってここには来ることが出来る様になったわけだし」
でもこのエリアはまだLROとは繋がってないからね。ある意味で別の世界に行くような……そんなことのような。まあ実際ゲートをくぐればこれて帰れるわけだから、そこまで深く考える必要はないのかも知れないけど。
「じゃあ、アンタの名前は除名しておいてあげるわ。バイバイ」
「え?」
その瞬間、僕の視界が暗転した。そして次にはクリスタルの森の残骸が広がる場所にいた。どうやらローレは僕をエリアから強制的に排除したらしい。もうチームメイトじゃないのなら、自分の地は踏ませない……そういうことだろう。ヤドリカも追い出されてたよ。