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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2216 前に進む為のxの問い編 591

「フィアチェリーゼ様、それでも、それでもいい。一緒に行きませんか?」


 そんな風にいって誘ってる妖精王ミレニアム。フィアでは月の力を受け入れることは出来なかった。でも……それでもどうやらミレニアムはいいらしい。


 どんだけフィアが好きなのか。絶対に予定外なのにね。ここでフィアと出会う……なんて想定してたはずはない。絶対に色々な想定を吹っ飛ばしてるよな。


「私は既に精霊ですからね。妖精の事情に過度に干渉は出来ません。月の力は興味はあったんですけどね。あなたは優秀ですよ。私にも出来なかった事をやり遂げてるのですから」


「そんな……私など……」


 そんな風に言われてまんざらでもなさそうなミレニアムである。本当に……めっちゃ愛おしそうにフィアを見てる。僕たちや、他の妖精に向ける目とは明らかに違う。僕はそういうの鋭い方ではないとは思う。まあ鈍感でもないし、普通とは思うけどさ。


 でも妖精王ミレニアムは最初はなんか結構険しい表情をしてた。いや、やらしいといか、悪そうというか? そんな顔だったかもしれない。でもとうだ? そんなの今はなりを潜めてる。でもそれもフィアに対してだけである。他の妖精やら、僕たちを見る視線は厳しい。いやまあ、今は僕たちなんて眼中にないのか、全く持って見もしないんだけどね。


 今ならもしかしたら僕のスピードを活かしたら大ダメージを与えられる……かもしれない。その可能性は高い。僕は慢心なんてしない。これは客観的な事実だ。


 なにせ……だ。なにせ今の妖精王であるあいつにはそこそこの守りしかない。いや称号的に『月の守り』とかなんか色々と見えはする。常時発動型の守りは当然のごとくある。


 けどそれは当たり前だ。プレイヤーだって不意打ちを防ぐために『直観』とか『危機管理』とかそんなスキルは伸ばすべきだと推奨されてる。


 それらを伸ばすとなんとなく感じる嫌な予感ってやつ? あれがもっと明確になるのだ。自身に対する悪意をとらえられるようになるという感じ? 


 まああとは防具やら服やらに色々と魔法的な防御効果を仕込むことで身を守るのも当然だ。この世界にはモンスターがいるんだから、外に出るとなると生半可な装備では餌になりに行くような物。 


 それにそんな事情だからリアルとは違って誰もが武器を携行してる。何があるのかはわからないんだから、防御力を重視するのは何も間違ってない。


 妖精たちはある意味でそこらへんは僕たちなんかよりも平和そうではあるが、妖精王であるミレニアムはそこらへん怠ってなんてない。色々と僕のこの目には見える。でも……だ。それでもやれる自信がある。


(けど、ここで動くのは悪手か)


 なにせまだ会話してる。それにさっきからフィアは妖精王に歩み寄ろうとしてるように見える。ローレがその気なら、フィアを使って攻撃させることなんて簡単だろう。


 でもそれをしないってのは何か狙いがあるわけで……もしかしてだけど、自身のゲートを作るための協力相手……こいつに……妖精王にしようとかおもってないよな?

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