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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2214 前に進む為のxの問い編 589

「あはは、どうやらダメみたいですね」


「そんな……貴方程、月が似合う妖精はいないというのに……」


 そんな、なんか口説き文句みたいなことを妖精王は言ってる。わかってるのか? それとも無意識なのかよくわからない。まあそもそもが今の妖精王であるミレニアムは最初から好感度マックスでその心は尊敬とか憧れとか多分そっち方面だと思う。


 だからきっと告白とかとは違うんだろう。なにせどうやらあいつの言葉をうのみにするのなら、妖精が使ってる力? 的なものはそれこそ月を源流にするもので、月の力を受け入れられる素養の大きさこそ、妖精としての価値の高さ? みたいな感じに言ってる。


 だから月が誰よりもふさわしい――とか言ってる事と同義な今の言葉には愛やら恋やらよりも憧れやら尊敬なんだろう。だからこそ信じられないでいる。


 ミレニアムはフィアが誰よりも月にふさわしいと本心から思ってるからこそ、あんな辛そうな顔をしてるんだろう。ただ単に権力を求めて月の城やら玉座を復活させたのなら、そもそもがこんな提案をするはずがない。


 なにせ普通に権力欲とかがあるのなら、同じ立場になりそうなやつは片っ端からつぶすものだろう。なのに……だ。なのにミレニアムはその椅子を簡単に差し出してる。


 実際今だって月の玉座に鎮座してるのはセツリということになってる。妖精王としてのミレニアムではない。もしかしたら妖精王となったら玉座には座れない? みたいな縛りでもあるのかもしれないけど……でもそれだと妖精王って貧乏くじみたいな感じがしなくもない。


 だって妖精はいつかの故郷である月を目指してた……のかは実際わかんないが……なにせ僕は妖精と交流ないしね。でもどうやら今までの話的に、妖精は月が故郷みたいだよね? なんでこの星に来たのかはわかんないが、ミレニアムはようやく……的なことを言ってたはずだ。


 ならば、そういう事じゃないだろうか? きっと妖精王は今の世界で妖精を取りまとめて導く存在なんだ。まあ王なんだからそれが当たり前……なんだが、それだけ頑張ってようやく月への道を……そして城と玉座を再稼働させても妖精王自身はその中心にいられない。


(いや、さすがにないか)


 さすがにそれでは妖精王につく奴が不憫すぎる。まあ……


(そうでもないのか?)


 実際ミレニアムには不憫さは全くない。むしろ「どうぞどうぞ」と差し出してる気しかしない。でもそれは流石にミレニアムが特殊だと思う……というか思いたい? 


 だって普通なら、頑張ったのなら、一番いいところに収まりたいと思うものではないだろうか? それは僕が人間だからなのか? 妖精はそんな風に思わないのか……どうなんだろうか?

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