表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2209/2706

2208 前に進むためのXの問い編 583

「流石ですね。我ら妖精から精霊へと至ったと言われる伝説。我らの神……フィアチェリーぜ様」


 そう言ってきたのその男。我らと言って妖精とか続いてるから、やっぱりだけど……こいつ……この男が……妖精王。彼は透明感ある壮年のイケメンって感じだった。サラサラの銀髪は腰まで伸びてて、僕よりも伸びてるその体躯は妖精なのに、筋肉質だ。


 かなりいい体をしてる。なんでそれがわかるかって言うと、妖精王も妖精だからそんなにゴテゴテとした服は着てないからだ。それこそ白い布を巻いただけ……みたいな。けどそれで絵になってるのがズルい。


 腕には蔦のようなブレスレットがはまってて、更には妖精王の頭上の後方にはなんか小さな月? みたいなのがあった。


「私のこと知ってるの?」


「もちろんです。誰もがしってるでしょう。なにせ良く幼いときは読み聞かされますから。それに皆が貴方の存在を感じてます。なにせ、我ら妖精が今なおこの世界に生きてるのは貴方様の慈悲のおかげ」


 そういって片手を腰の前にもう片手を後ろ手に回して、まさに紳士的……と言う他ない感じの完璧なお辞儀を見せてくれる妖精王。どうやらフィアに本当に感謝というか、尊敬というか、そんなのがあるみたいだ。まあ確かに一般普通妖精もフィアに対してやたらテンションが高くなってたし、本当にフィアは妖精にとってはそれこそ英雄的な立ち位置なのかもね。


「それは大げさだけどね。私はそんなにお人好しじゃないし」


「そういうことにしておきましょう」


 なんかイケメンが柔らかく笑うと色気がやばい。僕は男だから見惚れるなんてしないが、もしも異性ならメロメロになってしまうかもしれない。そんな風に思うほどに妖精王は幻想的な容姿をしてる。実際、なんかローレの奴がほうけてる。こいつがこんな反応をするなんて珍しいと思う。


「ローレちゃん、当てられてますよ」


「そ、そんなんじゃないわよ」


 フィアに指摘されて正気に戻るローレ。けど自覚もあるのか、ちょっと顔が赤い。ちなみに言うと、オウラさんやアーシアは別になんともなかった。オウラさんは自身の感情を表に出す……なんてヘマはしないからね。実際どう思ってるのかはわかんない。


 もしかしたら見惚れてた可能性もあるが、今ここは戦場で妖精王は敵にあたる。なら、オウラさんが隙を作る訳はないから、そこら辺完璧に制御してるだろう。


 アーシアはそもそもが幼いからね。別に「綺麗だなー」ってつぶやくくらいであった。異性とかきっと意識なんてしてない。


「私のこと尊敬してるのなら、色々と教えてほしいんですけど?」


「そうですね。私も話したいことはたくさんあります。ですか……お互い忙しい身でしょう? それに……今の貴方は人などに使われている。我らに自由を教えてくれた貴方が……」


 そんな事をいって妖精王少し斜め下に顔を傾けて哀しそうな顔をする。いやいや、そういう顔ひとつとってもイケメンすぎるんだが? なんかムカついてきた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ