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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2203/2701

2202 前に進む為のxの問い編 577

「いい、その不埒で不細工な耳をかっぽじってよく聞きなさい! 私たち妖精は、あんた達の様な存在が汚れた生き物とは違うのよ。私たちは世界の清らかさから生まれてくるんだから!」


 ドヤアアア!! という感じがその全身から滲み出てくるような一般普通妖精。どうやら彼女は自分……というか妖精という存在に誇りを持ってるらしい。まあそれは悪い事じゃない。悪い事じゃないが……だからって他者を見下してる態度が分かるのはどうかと思う。


 最悪そういう事って思っててもいいと僕は思ってるけど、せめてそれが他者に見えないようにするものだろう。まあもしかしたらこの一般普通妖精にはその余裕がないのかもしれないけどね。それに何をもって、清らかさから生まれて来てると思ってるんだろう? 


 見た目? 見た目か? 確かに見た目からしたら妖精はキラキラした世界の清らかさから生まれて来た……と言われても納得は出来る。けど実は……とかありそうだよね。なにせ心のほうは真っ黒じゃん。いやペルチェルラさんは心黒くなかったか。全部の妖精が心黒いってわけじゃない。それなら……


「清らかさってププ」


 なんか後方でローレがそんな事をいって笑ってる。召喚者であるローレにはどうやらこの一般普通妖精は逆らえないのか、だからこっちになんか矛先が……


「人間なんて、欲に溺れて、私たちの可愛さに惑わされるしかないじゃない! キモイのよその目!」


「きもいってよスオウ。わぁスオウきもーい」


 はっきり言ってこの一般普通妖精よりも後ろの方でにやにやしてるローレの方がよっぽどイライラする。お前が今、それで煽っていいわけないからな。主語を考えろよ。この一般普通妖精が言ってるのは、僕という個人じゃなく人間という種だろ。つまりはその中にはお前も入ってるからな。まあ厳密にはLROでのローレの種族は人ではなくてモブリなんだがね。だから自分は関係ないとか思ってる? いや、妖精にとっては変わんないだろう。


「なんでもいいけど、話を進めてくれないか? 何のために妖精王がお前たちの羽を求めて来たのか……とかさ。なんで妖精王がそんなことをしだしたのか? とかそれに……そうだな。なんで妖精と月に繋がりがあるのか? とかだな」


 そこらへんも実際何もわかってない。実際、月が特別な何か……ってのははっきり言ってどうでもいい。だって大体どの作品でも『実は月は――』ってのはある。だからなんとなくで納得できる。でもそこに妖精の繋がりってのはLRO独自だろう。


 もしかしたら妖精は月からやってた来た? とかだろうか? でもそれなら妖精も月人なのか?   けど全く見た目違うけど。あれとこれが=ってのはさすがに思えない。これで実は妖精に女性型しかいなかったら、実は月人は男しかいない……みたいな感じにも思えるんだけど……妖精の中には少年の見た目をしてる奴だっている。それにちょっと成長して青年とかもいる。でも妖精の中には老齢と呼べる見た目の奴はそういえばいない。


 まあイメージ通りといえばそうなんだけどね。妖精はなんとなく若い見た目……って感じで老人の妖精とか想像できない。でも幼少な見た目の妖精がいたり、少女の見た目のが居たり、それから少し成長して女といえる見た目の妖精がいるのなら……普通はそれからさらに歳とった見た目の妖精もいないと普通はおかしい。


 普通というか、生命として? まあゲームにそこまで厳密さを求めるのもどうかと思うけど。それに……だ。それに妖精という種族はそうなんです……と言われたらそれまで。でも案外LROって細かな歴史とか設定はかなり詰めて考えてあるからな。


 月と妖精との接点……そして妖精が世間に与えてるイメージはなにか関連性があったとしてもおかしくない。寧ろ……だ。リアルにある妖精のイメージを元に何やら月に関連付けてる……とかあるかも。


「ミレニアムは……妖精王は本当の月の王になるためだって言ってた」


 本当の月の王? そのためには同胞さえも躊躇いなく殺せるのか……どうやら妖精王って奴はかなりやばい奴らしい。いや、セツリから聞いてる限り、そこまでの奴ではなさそうだったけど……セツリには隠してるのか……それともそこらへんセツリは気にしてないのかな?

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