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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2202/2701

2201 前に進む為のxの問い編 576

「妖精王……ミレニアムはあんたたちに何をしたの? だってもう、月の城に行ってるんでしょ? 忘れものとか? それに裏切ったとか……」


 何やら言い訳を必死にしてる一般普通妖精にローレが冷静に尋ねるよ。まあこの妖精がピーピー煩いのが煩わしいというのはあるだろう。うるさいわりに、支離滅裂してるから、情報としての正確性が低い。それに対して、きっとローレはイライラしてる。


 もっとちゃんとわかりやすく喋れってきっと思ってる。だから自身でどの情報が欲しいのか――って奴を示したんだろう。


「えっと……ミレニアムは月人とともにやってきて、私たちにその羽を渡すように言ってた来たの……」


「羽? ってその羽?」


「そう……この羽よ」


 そういって一般普通妖精である彼女はヒョイッとその背中を見せるような動作をする。それが悔しいが、ちょっとかわいいと思う。


「でもそっか……そういえば『妖精の羽』って貴重品としてアイテムにあったわね」


「そうなのか?」


 そんな残酷なアイテムがあったのか? と思ったけど、でもそういえば、妖精の羽ってゲームでは結構定番のアイテムだった気がする。どんなRPGにもあったりするような……そんなアイテムだったかも。なにせ……だ。なにせ妖精の羽は確かに綺麗なのだ。


 それこそ好事家とか成金とかがすきそう。額縁に入れて飾ったりしたいと思ってもおかしくないし……そもそもが妖精の羽には特別な効能があったりするってのが定番かもしれない。それこそ妖精の羽を煎じて飲めば、どんな病でも治るとか……それこそ不老不死になれるとか……LROでは聞かないが、そういう設定があるゲームは沢山ある。


 でもそれって、人間が妖精の羽を求めるときのうたい文句なんだよね。けど今回、妖精の羽を狙ったのは同胞である妖精王だ。自身にもその羽がある。そこで僕はこの一般普通妖精に聞いてみた。


「羽って引っこ抜いたらまた生えてくるのか?」


「ひっ!?」


 僕の発言で素早く一般普通妖精が僕から距離を置いた。どうやら僕が自身の羽をむしり取ろうとしてる……と思ったみたいだ。そんな事するわけないのに。


「生えてくるわけないでしょ!! 私たちにとって羽は力の源で、私たちの魂そのものなのよ!!」


 そんな抗議をしてくる。どうやら妖精の羽というのは簡単にプチっと出来るもの……じゃないらしい。

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