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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2195 前に進むためのXの問い編 570

「別に召喚は精霊だけを呼び出す手段じゃない」


 そんな事を言い出したローレ。けど、そんなのは初耳だが? 契約できる存在は決まってて、それを呼び出すのが召喚魔法……だとおもってた。てか皆そう思ってるんではないだろうか? てか攻略サイトの召喚魔法の欄にも説明にそんな風に記載が有ったような気がする。


 でも今、ローレは妖精を呼び出した。何の変哲もない……というのはおかしいのかもしれないが、どうやらこの泣き顔の妖精は普通の妖精らしい。それこそちょっと特別な妖精……妖精王とかなら、特別感があるからなんか契約して召喚獣として呼び出す……みたいなのも想像しやすい。


 でもこの妖精はそうじゃないらしい。


「もう、なんなのよ~! 森には化物がやってくるし……外に出るの禁止されたのに、なんかいきなり変な魔法陣に捕まったと思ったらこんなところにいるし……私これから売られて見世物にされるんだぁ!!」


 とか言って泣いてる妖精である。これはどう考えても契約なんてしてないだろう。だって普通の召喚魔法は契約してる精霊のそれこそ分身体? みたいなのをよびだしてるわけで、こんな何もわかってない……なんて状態にはならない。てか契約をしてるんだから、何がなんだか? の状態で召喚されたりするわけ無いのだ。


 それこそ今から召喚する相手とか契約してるから知ってるはずだし……そこに不安はないと思う。てかこいつ……今の発言的に実体ではないのか? 精霊は分身体が召喚されてたけど、こいつは本体なのか? 


「ハッキリ言って、召喚魔法ってそんなに珍しいものじゃないのよ。私が普段使ってるような精霊……それに他のプレイヤーが想像してるような召喚魔法の方が特別よ。精霊を召喚するって、かなりの事なんだから。あれはまさに契約召喚なの。


 でも普通の召喚は違う。それこそテイムみたいに戦闘して催眠かけて、同意を強制的にさせると、その個体を呼び出せるようになるわ。まあテイムと違うのは成長とかしないし、壁役くらいにしか使えないのが難点ね。それに強い敵はそれこそ、強制的に契約させるのが難しいし」


「そうなのか……」


 どうやら僕たちが考えてるよりももっと安易な召喚魔法があるらしい。でもそれをあんまりやってる人をみないのは、今のローレの説明のせいなのか……それとも誰も気づいてないのか……そもそもが召喚魔法って欄でWEBでは大々的に精霊契約が書いてるあるからな……それで今言ったローレの方法をすっ飛ばして、精霊の契約に向かうから召喚魔法がそもそも精霊だけを召喚するすごい魔法ってことに固定されてるのかもしれない。


「とにかく、これで精霊は確保できたし、こいつなら妖精の里の道も開けるでしょう」


「里の皆まで食べる気ですか!? 私は絶対に口を割りませんよ! 悪は滅びろ! いやあああああああああああ!!」


 なんかそんな風に抵抗してた妖精は今、ローレによって宙ぶらりんにされて、その短いスカートを抑えてる。そしてローレはそんな妖精をなんとヤドリカの方へとむけて「ほれほれ、さっさと協力しないと食べさせるぞ」と脅してた。なんてやつだ……僕は呆れるしか無い。

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