2180 前に進むためのXの問い編 554
「あんたはここにいてもいいわよ。私が適当に妖精を拉致するから」
「おい!?」
そんな事を言われて、コイツを放置にする訳にはいかない。僕はとりあえずローレを追いかける。僕はペルチェルラさんにお辞儀をするよ。色々と彼女とは関わりが増えていきそうだしね。
その時、たまたまあっかんべーしてた彼女をみた。可愛らしい所もある人なんだなって思った。
「おいおい、これってどういうことだよ?」
「全く、妖精をちょっと拉致しようと思っただけのに面倒な……」
その発言を聞くと、この状況は寧ろ良かったのかも……とか思わなくもないが、絶賛大変中だからね。やっぱりこの状況はよろしくない。何がどうなってるのか説明すると、僕たちは絶賛戦闘中だ。まあ僕たち……とか言ってるが、戦ってるのは僕とオウラさん、そしてヤドリカやアーシアである。あの後、僕たちは一度教会に戻った。けどそこにあの悪質なプレイヤーとか月人を連れて行く訳にはいかない。とりあえず色々な情報を抜いて、悪質なプレイヤーは脅し……ではなく、協力してもらってその悪質なプレイヤーのエリアに月人は放っておいた。
実際、ゲートを月人が通れるのか……それを見るためにあの森にゲートを設置に行ったのだ。まあそれは達成することはできなかった。けどせっかく捕らえた月人を放置も勿体ないし、あの悪質なプレイヤーにはどうにかお灸が必要だった。なので、とりあえず別案を出した。簡単な話だ。僕たちは悪質なコトをやってる奴らを困らせたかったから、月人を送りたかったわけだけど、皆がピリピリしてる中、ズタ袋を持って通常設置されてるゲートを利用なんてできなかった。
けど、やりようがなかったわけじゃない。それは一瞬でやらないといけないことだし、実際うまくいくかもわかんなかった。それに僕への負担がすごいし……だからやりたくなかったんだがやった。
何をしたのかというと、まずは悪質なプレイヤーの拘束をといた。そして背後にメリッサとローレで脅しつつ、三人はゲートを潜る。なんでもないようにね。
その際、ローレとメリッサはその悪質なプレイヤーとパーティーになってもらって、そして行き先は勿論奴らのエリアである。そして三人がゲート入ったと同時に、離れてた僕が雷帝武装で一瞬で同時にゲートに突っ込む……という荒業でしかない方法である。実際それでうまくいくかなんてわかんなかった。あとはその場のノリと勢い、そして祝福頼みだった。まあけどなんとかなった。
とりあえずメリッサはそのエリアに潜伏して月人を観察する事になった。だってずっと命令を聞かせること……なんてプレイヤーにはできないからね。信頼? できるらしいメリッサにそこは任せることになった。
だから妖精の森の場所にはオウラさんと僕とアーシアとヤドリカ、後はローレで来てるのだ。そしてそこで大量の月人と戦闘してるってのが、今の状況だ。