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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2175/2701

2175 前に進むためのXの問い編 549

「これなら……」


 これでローレとメリッサで二人分のプレイヤーの識別コードがわかるようになった。あとは僕も入れれば三人分である。そしてNPCであるペルチェルラさん。これを分解していけば、色々とわかることがある。基本的にNPCはゲートは使わないから、これを分析するだけで、適当に入力してた英数文字に混ぜては行けないものがあったのかわかるってものだろう。


 でも思うこともある。


(そもそもが全員が使うようなゲートって識別コードが必要なのか?)


 ってね。てかこの識別コードは一体何につかってるのか。今僕は新たに設置するためのゲートの許可を貰うためにマザーへと認証を送ってる。それを通すためにはどこにもかぶらないよな識別コードが必要なのではってことなんだが……誰しもが使える……それこそ初期の設定で指定できる国には誰もが使えるゲートがあって、それには識別コードって奴があるんだろうか? ってことだ。


 もしかしたら通るときにも、この識別コードって確認してるんじゃ……って感じがある。だって、これってその人を識別してるわけで、ゲートって実際どうやって繋がってるのか……そもそもが繋がってるのか実は不明というか。


 実際いうと、ゲートはそれぞれが繋がってるわけじゃなく、ゲートに入ったプレイヤーを分解して、指定のゲートでプレイヤーの情報を再構成してるってだけだ。これをリアルでいうと、一回肉体を分解して情報だけにして、別の場所で再構成してるようなものである。


 勿論だけど、そんなことがリアルでやれるわけはない。だってそれって実は一度死んでない? ってことになるし、そしてそのゲートの先で再構成されたその人は、本人なのか? というパラドックスがつきまとうからね。


 でもここはLROである。元々が僕たちはデータでしか無い。だからこそ、その人を識別してるこの識別コードって奴はとても重要だろう。そもそも僕はゲートにこの識別コードをつけようとしてたはずである。


「たしか既存のゲートにはそれぞれちゃんと番号があったから、それに被ったらだめだから……」


 とかだった。実際、ゲート自体はプレイヤーの数ほどに多いはずはない。元々LROにあるゲートに、プレイヤーのエリアに設定されたゲート……そんな感じである。プレイヤーのエリアにそれぞれあるゲートってなると、プレイヤーごとにゲートがあるという感じに思える。


(まあ実際そうだけど)


 でもエリアのゲートは簡易版なのは判明してる。多分あれはいくつかのゲートをまとめて管理してる。それに対してLROにもとからあるゲートはそれぞれに管理されてる感じがある。僕がこのゲートをどっちにしたいかって言えば、どっちがいいのかよくわかんない。けど識別コードをつけるなら、LROの方になるわけで、それにさっきから弾かれまくってるのを見るに、きっとシステムもそうしようとしてるって感じである。


 とりあえず、今までのコードに僕の識別コードをまぜてみた。すると……


『この人物はその権限を保有していません』


 となった。ダメか……と思う反面。この文章の違いに僕は注目をするよ。確かに僕にはそんな権限はないだろう。それは納得だ。だって僕はただのプレイヤーである。けどこれってきっと運営とか……そんなのを要求してるよね? 


(まあ、ものは試しだし)


 そんな気持ちで僕はローレとメリッサのコードも添えてみた。するとやっぱりだけど、同じ文面が帰ってきた。ついでに僕はペルチェルラさんのコードもそえてみた。


(NPCだし通るわけもないけど……)


 そんな思いだった。軽い気持ち、失敗するの前提……けど、なんと文面がかわった。


『この人物の権限は不安定な状態であるために、要求を確定することができません』


 だった。え? これって……

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