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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2173/2701

2173 前に進むためのXの問い編 547

『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』『承認できません』――――


 そんなシステムメッセージが続く。幸いなことにこれはパスワードとと違っていくら間違ってたとしても、次の入力に五分……十分……一時間とか入力可能時間が設定されてる……とかはない。もしもそうだったら今頃僕は一週間は次の数字を試せなくなる。けど……


「ねえまだ?」


 流石にローレの奴が催促してくる。だってすでに30分は経ってる。こいつはペルチェルラさんとは犬猿と言っていい仲になってるからね。彼女のほうだって、早く僕がゲートを完成させないと、二人のピリピリとした空気が限界を迎える可能性はある。今のところは二人はあれから喋ってない。この場面で嬉しいそうに話してるのはいつまでも一緒に入れそうなメリッサくらいだろう。


 こいつはこいつでローレに便利に使われてるはずだが、全然それを気にしてないし、寧ろそれを喜んでる。どうやら信者も極まってるから沢山の仕事を押し付けられることが、信者の中では=『信頼』となってるみたいだ。


 便利に思われてるだけなのにね。まあそう思ってる間は幸せだとは思うけどね。けど相手してるローレはすでにメリッサの話に飽きてる。だってめっちゃ他のことしてるもん。何やらウインドウ開いてる。誰かとメッセージのやり取りでもしてる? けどそんなのどうでも良いのか、メリッサだけは楽しそうに話してる。シ○ガミはいつもあそこで寝てるんだろうなってところで寝てる。


「もう会長を召喚したほうが早いんじゃない?」


「あいつだって忙しいし……それにあいつはお前の召喚獣じゃない」


「ならあんたの? 付き合ってるんでしょ?」


「なんで……」


 なんでコイツが知ってるんだ? 僕のプライバシーどこいった。いや、実際僕はリアルと容姿が変わんないし、そもそもがここには学校の奴らもたくさんいる。てかテア・レス・テレスの上層部は生徒会の奴らだし、どこからだって情報が漏れてもおかしくはない。


「ふふ、ねえどうなの? 彼女に泣きついちゃう? 『だすけてよー』って」


 ニマニマとしながらそんな事を言ってくるローレのやつ。くっムカつく。ムカつくが、実際このままではって思ってるのも確かではある。だってなにが悪いのか……これ以上はちょっとよくわかんないってのがある。僕よりもコードの理解度が深い会長が見たほうが解決策がわかる可能性が高いのは確かだった。


 僕のコードの理解度が50……うん、よく言って50くらいだとしよう。けど会長……日鞠はすでに80かそれか90くらいはあいつは行ってるだろう。それだけ僕と日鞠とのコードの理解度には差がある。


 けど……僕は視線をチラッとローレに送る。あいつまだ「えーんえーん」とかやって僕を煽ってる。このまま会長に助けを求めるとあいつにバカにされたままになる。それは……いやだ。けど一体これ以上どうしろと? 


「大丈夫ですか?」


 ひらひらと飛んでくるペルチェルラさん。彼女にはそもそもがウインドウすら見えてないから、僕が何をやってるのかとか全くわかってないと思うんだが……


「ちょっと行き詰まってます」


 とりあえず可愛いい女の人に同情されたくてそういってみた。だってローレもメリッサも僕をバカにするしかしないからね。ここにアーシアがいれば癒やし枠になってくれたんだが、今日はお留守番だ。だってローレってアーシアの教育上、良くないじゃん。あの子は見た目は僕たちと変わらないような見た目に成長してしまってるが、中身はそれこそまだ1歳にも満たないのだ。


 コイツの影響は与えたくない。それを言うならメカブはどうなんだってことになるんだが……まあそこは目をつむるしか無い。それに教会にはオウラさんいるから。


「私には何をやってるのかわかりませんが……」


 そう言って何やら祈るポーズを取るペルチェルラさん。すると僕の疲れがなんか取れたような、いい気分になったような……なんかそんな気がする。


「妖精なりの元気のおまじないです」


 そういって微笑んでくれるペルチェルラさんはとても美しかった。

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