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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2172 前に進むためのXの問い編 546

とりあえずメリッサのお陰でローレは大人しくなってる。なのでこのうちになんとかゲートを作ってしまいたい。なにせあいつがいつまでも大人しくしていれるわけがないからだ。いや、実際ローレがすぐに暴れだす……なんてイメージは別にない。むしろ最初の印象はおとなしいヤツ……だったわけだしね。


 こいつは自分はなるべく楽をして、最大公約数的な利益を得ようとするやつである。それは間違いない。だってそれはこれまで見てきた中で違うなんて言えないだろう。


 だから別に喧嘩っ早いわけじゃない。けどなんか僕にはよく手を出してくる。てかわがままである。


(甘やかしすぎたか……)


 なんとなくローレのやつには甘くなるというか、甘え上手というか……なんか妹属性を感じる。実際、僕には妹……っていう存在はいないから、そこまで妹がいたら……ってわかんないんだが、


(まあ、日鞠の妹は僕の妹のようなものではあるけど……)


 なにせある意味で一緒に育って来たようなものだからね。でも……正直言うと、日鞠の妹と仲いいか? と言われると……


(うーん、なんだよな)


 実際仲が悪い……とかはないと思う。だって嫌いと言われたこと無いし、別に避けられてる……とかもないと思う。けど僕が一緒にいるは日鞠だったからね。


 あくまでも妹はおまけというか、それか向こうが二人で居るところに僕が入るとかあった。その時だって……別に……むしろ僕は結構同族意識って奴がある。


 なにせ幼少期から日鞠というリアルチートに影響を受けてきた同士だ。それに僕は日鞠達と家族のように育ったと思ってるが、実際のところは家族ではない。


 けど妹はあの日鞠と家族なわけで……その苦労は僕はよく分かるつもりである。それは別に先に生きてきた姉が原因で虐められる――とかではない。


 そんな気概があるやつはある意味でいなかった。というか……そんな奴らは大体日鞠に更生させられるからね。だから逆なのだ。大体、妹は姉である日鞠と比べてきただろう。


「あの姉の妹なら――」


 そんな言葉をあいつは何回聞いてきたことか。そして僕はいつだって日鞠の隣りにいたわけで、僕だって色々と言われてきた。今もそうだけど。だから僕と日鞠の妹は互いの境遇がわかり会える存在なのだ。


 だからこそ、そこまで嫌われてない……と今まで思ってたが、案外僕、嫌われてる? 


(いや、今はあいつじゃなく、こいつ……でもなくゲートだ。ゲートを素早く完成させる事ができたら、ローレだって文句なんて無いはず)


 僕は数字を書き換えながら、それからコードの組み合わせを変えていく。ゲートを設置するには、認証コードというか識別コードの取得が必要だ。だって大体内部的には完成してるはずだ。なにせ結構そのままコード使ってるし。コピーしてペーストが偉大すぎた。なので後はこの世界に設置しても良い――という許可だけ。


 けどすでにかなり弾かれてる。今までの組み合わせ的な感じではだめなのか?  なにか法則性が? でも今の数字だって、そこまで見えるコードを参照してるんだが……けど大体内部のシステムのパスワードって複雑にされがちだからね。


 これには簡単にはゲートは増やさない……というLROの意志みたいなのを感じる。

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