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命改変プログラム  作者: 上松
第一章 眠り姫
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薄暗い閉ざされた道

 僕達は箱庭へ続く(?)であろう道を進みだす。罠だけど、この道を行けばそこへ辿りつけると信じてだ。薄暗い道は単純だけどただでは進めない仕様になってるようで、かなり苦戦することに……しかも最上部には謎と共におかしな宣告があったんだ。


 随分と湿気ったダンジョンを僕たちは走る。現れる泥の塊の様なモンスターどもはそんな強さじゃないけど……かれこれ走り続けて十分位……なんだかおかしいと僕は思い始めてる。

 変わらない道がずっと続いてる。ちゃんと進んでるのか、疑わしいんだ。さっきから横にそれる道が一本も無いって流石にそれはおかしくないか?


「なあ、これって僕達進めてるのか? さっきから代わり映えしなさすぎるんだけど」


 僕は現れたモンスターを相手にしながらそう紡ぐ。するとみんなも同じ様な事を思ってたらしく、直ぐに言葉が返ってきたよ。


「確かに……これはちょっと異常だね。何かを僕達は見落としてるのかも知れない」

「だが、ずっと一本道だったぞ。勿論横道には誰もが気を付けてた筈だ。それなのに誰も気づかないなんてあり得ない」


 テッケンさんの言葉に、鍛冶屋がそんな事を被せて来る。だけどまあ、そうなんだよな。僕達は全員、この道を駆けながら横道の存在に気を配ってた。

 だって薄暗いからな。見落とさないようにみんなで気を付けて進んでた筈だ。それなのに誰も気づかないなんて事は無いと思うんだよな。

 僕は泥の塊のモンスターを一刀両断しながら考える。何かあるんだとは思うけど……


「このまま進んだって、ずっと同じ様な感じで、この罠から出られる事は無い気がします。どうにかして隠されてたりするんじゃないですか?」


 僕のそんな言葉に、おのおの担当してたモンスターを切り伏せて通路の先を見つめる。そんな遠くまでも見えないけど……この先は同じ様な気がして成らない。

 それにあんまり先が見えないからこそ、そう思うことさえも疑わしくなってこれまで結局走り続けたけど、流石にここまで来たら疑わずには居られない。


「確かにそれはあるかも知れないです。けど、この通路がずっと一本道だから、もしかしたらもう少し進めばって気もずっとあるんですよね」

「まあ確かにそうだけど……それこそこの罠の狙いなんじゃないかな?」


 思案顔するシルクちゃんに僕はそう告げる。もしもこの道がただの真っ直ぐな一本道じゃなく、少しでも歪曲してるのなら、もしかして円状に成っててずっと回ってる? とかを直ぐ疑うんだけど、真っ直ぐだからこそ、僕達は進んでる筈だと思わせられてると思うんだ。


 この罠は人の「もしかしたら」と言う身勝手な可能性を上手く付いてる。もう少し進めば……後少し……と僅かに期待してこれまで走ったんだからな。


「小賢しい事をしくさってくれるじゃない。ちょっとノウイ、アンタミラージュコロイドで一人で先行してみなさい。一人でモンスター引っ張っても良いから。

 アンタの回避能力ならあの程度の敵の攻撃幾ら増えたって当たらないでしょう? 行けるところまで行きなさい」

「了解っす!!」


 いきなりそんな無茶な命令をされたノウイ。だけど随分とノリノリだ。まあ確かに、これがどういう物かを迅速に確かめるにはそれがいいんだろう。

 ノウイは単身で敵地のど真ん中に潜入しても、生還出来る確率はここの誰よりも高いだろうし。無茶っぽいけどセラの判断は的確なのかも。

 ノウイは早速ミラージュコロイドを一直線に展開させて消えた。その速さたるや……ほかの追随を許さない物があるね。

 僕もかなりスピードある方だと自負してるけど、雷速とどっちが早いか……


「てかさセラ、こんな事したらノウイの奴はどこまでも進むんじゃない? かなり僕達と離れるぞ」


 アイツ調子に乗ってどんどん進みそうじゃん。まあ一本道だし迷うことはないと思うけど、それでも生還出来るとセラは踏んでる様だけど、その間に出会したモンスター全部引っ張って帰ってくるんじゃね?

 アイツ基本戦闘は貧弱の極みだからな。けど僕のそんな質問、セラはあっさりとこう言った。


「私の考えが正しければ、離れるなんて事はないわ。だって多分、このダンジョン百メートルもきっと無いわよ」

「は?」


 僕がそんな間抜けな声を出すのと同時に、後方から今し方前へ向かった筈の声が聞こえた。


「うわっとっとっと……っす。あれ? どうしてみんなが前に行るっすか?」

「いや、それはこっちの台詞だぞ」


 なんで後ろから現れるんだよ。するとこの光景にシルクちゃんがフムフムと頷いてこう言った。


「なるほど、これでセラちゃんの言ってた事が証明された訳ですね。どうやら私達は同じ通路をずっと走ってたって事ですか。

 薄暗い通路……変わらない一本道……そしてただ延びる直線が続く理由はこういう事だったんです。私達はたかだか数十メートルの短距離走を延々とやってたのと同じって事です」


 みたいだな。どうやら、この薄暗さを利用してある程度の距離を繰り返されてたみたいだ。スタートからゴール、そしてスタートへ戻されてたって訳か。


「カラクリはわかったけど、じゃあどうすれば良いわけだ? 横道なんてやっぱ無かったって事じゃん」

「隠されてるのなら、僕が見つけるよ。千里眼を発動させてもう一度進もう。そうすればおかしな所をみつけれる筈だ」


 確かにそれは頼もしい。そうと決まれば僕達はもう一度、この通路を進むことにした。念の為にこの場所には目印のアイテムをおいてね。

 そしてものの数分で目印の場所まで到着。


「……どうだったんですかテッケンさん?」


 なんか聞く間でもない気がするけど、一応聞いておこう。


「異常は無かったね。あの小屋にあった魔法陣も見えなかったよ。どうしたものか」


 やばいな、僕達は結構テッケンさんの千里眼に期待してたんだけど……何も無いってそれありかよ。ゲームなんだから、こういう罠も出れる様に作ってある物じゃないのか? 


「道は隠されてないって事ですよね……じゃあやっぱりどこかに見落としがあるとしか……」

「でもシルク様、私達も何度も見直してます。これ以上見るところなんて……」


 確かにセラの言うとおり何だよな。僕達だって何度も注視してみてる……何か見落としてあるとしても、これまで見た物の中にそれがあるとは思えないな。

 そうこうやってる間に、再び現れだしたモンスターども。地面からモコモコと出て来やがって、そろそろ自分達じゃかなわないとわかってほしいな。

 ただのモンスターにそれは難しいんだろうけどさ。だけどそれを見て、セラがこんな事を言う。


「もしかして、このモンスターに何か隠されてるとかは? 倒す順番があるとか」

「はあ? どんだけだよそれ。こいつらさっきから出てくる多さもバラバラだし、それに特徴も無いぞ」


 全部ドロドロした外見だよ。数は五体から十体まで時々によって違うし……倒す順番なんて無謀だろ。せめて色でも違うなら、その可能性だってまだあるかもだけど……今の状態じゃ順番なんてどうやっても導き出せない。


「確かにそれはちょっと厄介過ぎるよ。もっと単純なことを僕達は見逃してるんじゃ無いのかな?」

「じゃあ単純な事って何ですか!?」


 怒りながら言葉を返すセラ。流石にこれだけ同じ事の繰り返しじゃ、セラじゃ無くても怒りたくなるな。それにもう単純な場所は確認しまくった筈だ。

 通路には何もないし……それなら確かに後はこのモンスター位しか。


「何でもいいから、何かおきやがれ!!」


 僕は愚痴をコボしながら、ニ体の敵を同時に切り伏せる。溢れ出る泥の噴射。そして溶ける様にモンスターは消えていく。

 結局何も起きずにみんな撃退出来てしまったようだ。どうしようもねえなこれじゃあ。


「ん?」


 するとその時、頬に水が落ちてきた。いや、これは泥水だな。さっきのモンスターの名残か……そう思って上を僕は見る。すると……


「なるほど。そういう事か」


 僕は思わずそう呟いた。そして僕のそんな言葉に、みんなが反応した。


「どうした? 何か見つけたか?」

「ああ、どうやらテッケンさんの言ったとおり、ようは単純だったみたいだな」


 そういって僕は、天井を指差す。するとそこには天井の隅の方に斜め上に向かう穴が空いてるじゃないか。


「あ!」

「はは……確かにこれは単純だったね」

「ええ、でも単純だから見落としてたみたいです」


 ほんと、うまく人間心理を突かれたな。僕達は横や下ばっかり見てたんだ。人間自分達の視界よりも上は見落としやすいっていうけど、まさにその通りだな。

 まあ今回は色々と上を見せない様に工夫もされてた。モンスターは下から出てくるし、なんと言ってもこの薄暗さだ。前を見ることに必死だった僕達は、上なんて気にも止めて無かったわけだ。


「まあだけど、これで進めるんだし、早速行きましょう!」

「スオウ君は最後だよ。言っただろ」

「はいはい」


 テッケンさんに釘を刺された。別にこの程度の敵なら問題なんて無いのに。


「階層が一段上がる事にモンスターの強さは上がる物だよスオウ君」

「まあ、それはわかりますけど」


 でも突然超強くなるわけでもないよな。せいぜいニ~三レベルが上がった程度だろ。レベルの概念はLROには無いけど、だいたいんな感じだ。

 だからまだまだ平気だけど、テッケンさんは許してくれない。ノウイのミラージュコロイドを穴へ向けて設置して、次々と上階へ。僕は結局最後だったよ。


「なんか上の方は足下がしっかりしてますね」


 下の階の様なドロドロじゃない。固まった地面だ。これは動きやすくていいな。まあ薄暗い事に代わりはないけど、今度は上も注視するし、さっさと進める筈……だった。



 ――十分後、僕達は上の階の広さに今度は圧倒されてた。上にも注意しよう……そんな必要無いくらいに、この階は分岐が多いんだ。

 あちらこちらに穴が空いてやがる。


「これって……まさにさっきと真逆の状態ですよね」

「そうだね。いやな作りをしてるダンジョンだね」


 僕の言葉に、テッケンさんがなんとも辛そうに答えてくれる。一応上も怪しいからずっと気にしては居るけど、そうすると首が痛いんだ。

 それにやっぱりモンスターも強くなってた。ドロドロの奴じゃなく、ここにいるのは土を固めた様な奴だ。ちょっと強度が増してる。

 まあ基本雑魚だけど。


「ちょっと、これ全部確認してたら幾ら時間が空っても足りないわよ。てか、本当に出口なんてあるんでしょうね?」

「いや、これはゲームだぞセラ。出口が設定されてないゲームなんかあるかよ」


 それは世に言うクソゲーって奴だろ。出口がない訳ない。けど……流石にこの分岐の多さは見つかる気がしないな。


「これだけ通路が分岐してたんじゃ手分けするのも危ないですしね」


 まさにシルクちゃんの言うとおりだ。これだけ複雑で暗いと、一度分かれたらもう一度合流出来る保証も出来ないよ。


「テッケンさん、どうにか出来ないですか? その便利な目で」


 僕はそういってテッケンさんへ話をふる。便利な目って言うのは千里眼だよ。それに他にも使えるスキルがあるかも知れない。

 だけどテッケンさんは険しい顔してこう言うよ。


「すまないスオウ君。まだ僕の千里眼は、違う能力を同時には使えないんだ。遠くを見るのならそれだけで、透視するならまたそれだけ。実際あまり使い勝手が良いとは言えないよ」

「そうですか」


 まだって事はスキルの熟練度が上がればその内、並列して使える様には成る様だけど、テッケンさんはまだその域じゃ無いって事か。

 透視+遠くまで見渡せるのが一緒に使えるのなら、このダンジョンも動かずにどこをどう行けばいいのか、わかったかも知れないのに残念だな。

 まあ出来ない事を責める訳には行かないけど。でもこのまま普通に進んでて、何かがあるのかすら不安なんだよな。

 下の階じゃ結局ハメられてた訳だし、ここもただ単純に進んでるだけじゃ出られないんじゃ無いかって……そう疑うと、なんだって思えてくる。

 そうなるとさ、足が止まりそうに成ってしまう。


「あの~、さっきから思ってたんすけど……」

「どうしたんだいノウイ君? 気付いた事があるなら、遠慮なく言ってくれ」


 出会したモンスターを先滅させてると、申し訳なさそうにノウイが声を出した。まあアイツ戦闘に成ると途端に端っこに隠れるからな。

 基本何もやらないから、その態度は殊勝だな。でも戦闘中に気を散らせてまで言葉を出したって事は、それだけの事に気付いたって事なのかも。


「あのっすね……どうしてさっきからそのモンスターは倒されてもオブジェクト化しないんすかね――って事がちょっと気になって」

「ん?」


 そうだったっけ? 確かに足下を見てみると、倒した筈のモンスターの破片があるな。普通は消滅して消えてしまって、その場には出現したアイテム位しか残らない筈なのに……言われて見ればおかしいことかも。

 残骸にしか見えなかったから、気にして無かった。


「それにっすね。このモンスターの出現場所は、さっきから決まって、分岐が六つ以上に成る場所っす。ちょっと広く成ってるからかも知れないっすけど……でも自分にはそれだけには思えないっす」

「確かに……そうかもな!!」


 僕は泥を固めて形作られた、無骨な人形の様なモンスターの攻撃を避けながら、懐へ入り胴体を一刀両断してやる。するとHPが無くなったモンスターはバラバラと崩れさる。

 だけどその破片は……地面に落ちると極端に少ない様な? するとその破片をセラが数個拾い上げた。


「これって……パズルか何かかしら?」

「組み上げると何か出来るのか?」


 一体何が? やっぱり明らかに破片としてはおかしいそれを、僕達も拾って色々と眺めてみる。


「でもこれ……組上がりそうに無いような……どれもこれもハマりませんよ」


 確かに……ってちょっと待てよ。良く見ると、なんか破片の中に変な模様? 絵? が入ってるのがあるような。


「みんな、全部の破片を一カ所に集めてくれ。そして探すのは、これと同じ様な何かしらの模様が入った奴だ!」


 そしてそうやって捜索開始だ。すると結構早く見つかった。まあ破片は一体から、五個くらいしか出てないからな。みんなで手分けすれば早いよ。

 てか、見つかった同種の物はたった三つ。これは随分と単純なパズルに成りそうだ。その三つを表面の模様を元に組み上げる。

 するとできあがったのは、単純な球だ。


「何でしょうこれ? どこかにハメたりするものでしょうか?」

「そう……なのかな?」


 いまいち何なのかわからないんだけど……確かにその線はあるよな。すると鍛冶屋が何かに気付いた様にこう言った。


「なあスオウ。それってもしかしてこれにハメるんじゃないのか?」


 そう言って鍛冶屋が指し示す物は通路の端っこにある四角い物体。あんなの今まで気付かなかったな。一際暗い場所にあるからかも知れないけど、失態だなこりゃ。

 確かにその四角い物体の上面には丁度この玉が入りそうな穴が空いてる。


「じゃあ、入れてみるよ」


 僕はみんなの了承を得て、球体を穴へと入れた。すると途端にこのダンジョン自体が揺れ出す。


「うお!? なんだ?」

「何か起こるのは、正解って事でしょ」

「そう言うもんか?」


 新たなトラップが発動したりもすると思うけど。まあ今は、これで正しいと願いたいものだ。そして穴に入れた球体から光が漏れ出す。

 それは刻まれてた模様と同じ様な光だ。それらが次第に地面を伝い全体へと広がるような……するとそれに伴って揺れも激しさを増していく。


「おい! これってなんかやばく無いか?」

「確かに激しすぎ――っつ! 舌噛んだ……」


 余りの揺れの激しさに、まともに立ってられない状態だ。セラが舌を噛んだのも仕方ない激しさ。すると目の前の穴の二つが崩れ道を塞いだ。

 激しい音と、大量の土埃が蔓延する。


「ゲホッゴホッ……これって」


 なんか遠くからもどこかが崩壊するような音が聞こえてくる。僕は可能性の一つを言ってみる。


「つまりは外れの道が塞がれたって事でいいんだよな?」

「でしょうね。ケホッコホ」


 次第に晴れていく土埃。閉ざされた道は二つだけ……まだ後四つ程残ってるな。これまでの所でも同じ様な事が出来たのなら……もっと絞れるのかも知れない。

 もしかしたら、これをやらないと攻略出来ないダンジョンなのかも。


「これまでに何回出会したっけ? モンスターとは?」

「五回くらいすっかね」

「それじゃあそこでもこれと同じシステムがあったって事だろ。急いで戻ろう!」


 僕はそう言ってみんなを促す。攻略方法がわかったのなら、モタモタなんてしてられない。みんな異論もあるわけ無いよな。

 僕達は来た道をなんとか正確に戻ろうとした。だけどもそうは問屋が卸さなかった。さっきので崩れた道がある意味で僕達の通路も塞いでたよ。

 でもそれでも、複数の分岐を走り尽くして、なんとか再びモンスターに出会す。まあどうやら、そこに至る道が塞がれる事はない様だ。


「よし、一気に決めるぞみんな!」

「「「おう!!」」」


 光が見えてきたからか、みんなの気合いの入り方が違う。閃光の如き速さでモンスターを駆逐すると、早速パズルに取りかかる。

 今度はさっきよりも完成に掛かるピースが多かった。だけど無事に球体を完成させて、再び外れの通路を塞ぐ。分かってるだけでも、後これを三回か。

 場所によってパズルは増えたり減ったりした。最後にやったのなんて、球体の内面部分もあってかなり複雑だったよ。

 最短はたったニ個のピースだったけど……難易度がそれぞれ違うみたいだった。でもなんとか正しい道を僕達は導き出せた。


「お手柄だよノウイ」

「そんな、たまたまっすよ。戦闘は出来ないから、偵察の癖で良く見てただけっす」


 そう言って謙遜するノウイ。だけどマジで助かったよ。いつまでもこんな場所で右往左往してる訳にはいかなかったからな。

 僕達は正解の正しき道を進んで、上段へ続く階段を見つけた。


(まだ上があるのかよ)


 とか思ったけど、迷ってる時間はない。僕達は速攻で上ったよ。するとそこはこれまでの狭い場所じゃなかった。なんだか無駄にだだっ広い場所だ。

 そしてその中心に、何か倒れてた。それこそ無駄に大きいその何かは……見たところ今まで出てたモンスターの巨大バージョンみたいな……でも、どうして既に倒れてるんだ?

 これも罠か?


「気を付けて、油断禁物だよ」


 そう言ってテッケンさんがみんなに声をかける。僕達は頷いてそいつに歩み寄った。だけど……HPを見てみると既にゼロ……やっぱり罠じゃなくただ倒されてるだけみたいだ。


「どういう事でしょう? 私達以外にもここを誰かが通ったって事でしょうか?」

「そうとしか考えられないけど……でも、こう言うのはボスが倒されてそのままって訳は無いと思うけど……」


 確かにその通りだよな。なんか今は、これまで以上にゲームをしてるって感じが強かったから、これはなんかおかしいと思える。

 ラッキーかも知れないけど、釈然としないよな。それにこれって……どこに出口が? ボスを倒しての強制転送だったら、僕達ここから出れなく無いか?


 そんな事を思ってると、何か大量の足音が聞こえて来る……様な。そしてそれと同時に、ダンジョン中にアラーム音が響きわたった。すると更に、今度は全員のウインドウが表示されて、こんな文章が現れる。


【このダンジョンの目的意識変更要請。ダンジョン内を隔離纖滅モードに移行します。これ以上の箱庭への侵入は何を持っても不可能です】


 そして暗闇から現れるのは、僧兵の服に身を包んだ大量のアンデット。それはまさに死を与える軍団だ。

 第二百十七話です。

 一体どういうことなのかは、まあ次回で。多分説明できるでしょう。それにボスが倒されてた謎も。攻略不可になってしまったダンジョン。死しか待ち受けてない場所で、スオウ達の運命は!?

 てな訳で次回は火曜日に上げます。ではでは。

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