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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2166 前に進むためのXの問い編 540

僕はローレって引きこもってるやつだと思ってた。リセット前だって、そうだったし、リセットしたあとも、竜宮城に引きこもってた。僕の印象ではね。なにせ自分たちのチームメイトを扱き使って、自分はらくしてたはずだ。


 そんな印象だった。そしてそれは間違ってないと思ってた。けどさ、こいつなんかいろんなところに因縁があるみたいだ。でもそれって、つまりは因縁をつけるために色々と外出してたりとしてるってことになる。僕はだいたい、竜宮城にいるところしか知らない訳だったけど、そうじゃないのかもしれない。


 まあ……


(めっちゃ余計な事してるな)


 ――って感じではある。だってなんかペルチェルラさん……今まで見た中で一・二を争うくらいに眉間にしわを寄せた鋭い目をしてる。するどいというか、なんか憎悪? 的な? はっきり言って月人にもそんな目は向けてない。どっちかというと月人にはなんか哀愁を感じるような……そんな感情がありそうだからね。


 もしかしたら、自分が月の玉座に座ってたら……とか思ってるのかもしれない。それなら妖精王に勝手なことはさせないのに……とかさ。月人は妖精王に体よく使われてるだけなのかもしれない。まあ見た目、本当にモンスターみたいで、あれに知性とか理性とかなさそうなんだけどね。月人とかいう名前ではあるが、人よりもモンスターに寄ってるからね。だからプレイヤーの中ではあれを人として見てる人はいないと思う。


 そんな月人にさえ同情してる感じのペルチェルラさんがローレのやつには明らかに怒りとか憎悪を向けてる。どういうことだ? 


「何したんだお前?」


「うーん、何だったっけ?」


「貴方! 自分がしたことを忘れたと言うのですか!?」


「うーん、なんかあった気もするわね」


 こいつ、絶対に覚えてるだろ。なんかそんな気がする。ペルチェルラさんの反応を見て楽しんでる感じがあるもん。そんな反応にぷりぷりなペルチェルラさんはかわいい。貴重な反応ではある。効果音があるとするなら『ムキームキー!』って感じである。


 普段はすごく清楚でそれこそ効果音で言うなら『シャララ』なんだけどね。でもそんな清楚美人なペルチェルラさんが怒ってるのは可愛らしい。妖精という姿もあるけど、なかなかに目に焼き付けておきたい。


「貴方が、私を森の外に連れ出した。そして私は森に帰れなくなったのよ!!」


「道に迷っちゃったのかな?」


「ふざけないで!!」


 そう言ってペルチェルラさんはこっちを見てきた。まさか僕も責められる? とか思ったら、そうじゃなかった。彼女はローレを指さしてこういった。


「この人は、妖精王と通じてます。なんでこんな人を連れてきたんですか!?」


 とね。

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