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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2149 前に進む為のxの問い編 523

「気を付けてください。それは月傷です! 月の傷はこの世界の物体を分解します!」


「そんな……厄介な」


 なにその月傷って……ずるくない? まともに戦えないぞ。特に僕は手数を武器にしてるんですが? これが一撃必殺の奴ならそれこそまだダメージは少なそうだし、さらに言えば魔法なら全く関係なさそうである。


『愚かな前人類共よ……せいぜいあがいてみよ。月にひれ伏すことがこの世界の常識なのだと、理解するまで』


 空の月に映し出されてた映像はそういってきえた。これってほぼこの世界に宣戦布告をしたようなものだ。しかもあの月人みたいなの……きっとここだけじゃなく、各地に出現してるんだよね? 遺跡って……実際この世界にはそこら中にあったはずだ。 


 だってLROはゲームであって、遺跡とかそういう探索場所っていっぱいあって困ることなんてない。中ボスとかイベントとか配置しやすいしね。簡単なところで言えば、どこどこの遺跡に野党が住み着いたから討伐してください――的なクエストってよくある。そういうところの遺跡からもこういう奴が出て来てるのか? もしかしたら月に関連した遺跡だけなのかもしれないが、実際そんな見分けは僕にはできない。流石にこの世界にある遺跡全てが月関連……なんてことはないと思うけど。


「ぎゃぎゃ」


 そういって口元をにやりとする月人。そしてグワッと体をひねってぱパンチを繰り出してくる。けど……その距離はそこそこ離れてる。さすがにあの手の長さでここまで届くなんて……と思ってると、伸びた。まあけど僕は予想してた。だってここはLRO。そういうことはよく起こる。でも反撃ができない。


 なにせフラングランがね……これ以上ぶっこわれたら困る。


「やってみるか」


 僕は肉弾戦を仕掛けてくる月人の動きを見切って懐にはいる。幸い、別に月人の動きはそこまで早くない。まあ僕基準なんだけど。僕のこの目で見てると、緩慢にもほどある。なので簡単に戦闘中でも月人に触れることができる。そしてコードをみる。


 もしかしたらセツリならこの一瞬で全ての事を理解できるのかもしれないが、僕にはそんなことは到底無理だ。けど、絞れば今の僕でも理解できるところはある。つまりはこの厄介な効果だ。オンオフができるんじゃないか? だってさっきの風の刃の攻撃は普通に通ってた。月の光を受けてさらに防御力が上がってるようだが、つまりはこれってバフみたいなものを受けたってことだろう。


 なら、それをなくすことができれば……とりあえずよくわかんないからオフにできる物は片っ端からオフにしていくことにした。実際思ったけど、風の刃ならフラングランにダメージを与えずに攻撃を通すこともできるかもだけど……せっかく一体しかいないんだし、この機会にいろいろと検証しておきたい。


 なので僕はわざわざ直接、フラングランで月人へともう一度切りかかった。

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