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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2144 前に進む為のxの問い編 518

「月に応えます」


 そう答えた直後、花火だけじゃなく、私の体に変化が起きてた。まずはなんか髪の毛が月光色に染まった。そしてかなり髪の毛が伸びた。具体的に言うと体よりも伸びただろう。けどなんか勝手にふわりと浮いて広がってる。多分地面につかないんじゃないんだろうか? 


 さらにはドレスも変わってて、結構露出が……ボリュームが抑えられて、体のラインがはっきりとわかるようになってる。けど、薄い透明な布がさらに広がってて、邪魔くささは倍増してるだろう。月光を受けてきれいではあるけどね。


 これでうごきまわるのはかなり大変そうではある。足にはガラスの靴が現れた。そしてそのガラスの靴にも背中の羽のミニチュア版見たいなのがでてた。なんか足を動かすたびにシャンシャンという音がする。


 新たな姿になった私……そして妖精王はダンスを披露しつつ、城の頭上へときた。そこから少しずつ下がっていく。建物があるはずなのに、私たちはただ見つめあって軽くステップを踏んでクルクルしてるだけである。今までの魅せるようなダンスじゃない。ただ通じ合ってるのを確認してるかのような……そんなダンス。


 実際私もここまでで慣れたのか、足を踏む……とかいう初歩的なミスはもうしない。それになんか頭に声が聞こえてくる。


(さあ、そのまま受け入れるんだ。呼吸を深く。私だけを見つめて)


 良い顔が見える。そしてなんか頭がボーとしてくる。ただただリードされてるのが心地いい。心もなんかポカポカしてくる気がする。頭には妖精王の言葉。その声音はゆったりとしてて、そしてそのイケメンボイスが頭に染み渡るようだ。もしかしたら私はまだ、なにか変化してるのかもしれない。いつの間にか風を感じない。室内に入ったらしい。するとなんか周囲に光が……いや、これは――


(妖精……)


 


 妖精たちが集まってきてる。私たちと敵対してたんじゃないの? そんな事をぼうっとした頭で考える。そして地面の感触を感じた。私の両手を胸の前にもってきて私を見つめる妖精王。


「君の玉座がそこにある」


 そういうと妖精王は手を放す。そして一段下がって、その膝をついた。そしてそれに続く光は妖精たち。なんか彼らが皆私にひざまづく。どうしてこんなことになってるのか……わかんない。けど後ろから私は何かに持ち上げられた。そしてそのまま、綺麗な装飾がされた月の玉座。そこに私はおさまった。

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