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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2140 前に進む為のxの問い編 514

「まさかあってたとは……」


 思わずそんな風にポツリと私はつぶやいた。だって私はなんとか妖精王にダンスの中で攻撃をしてただけだ。けどそんなことをやってたら月のワルツから受けるダメージがなくなった。どうやらただついていくだけではだめだったのに、攻撃をし始めたらダメージが消えた。


 つまりはこれが月のワルツが求めてたものだろう。ワルツなのに攻撃が必要ってのもおかしいような気もする。けどここはLROだからね。でも結局のところ、私のこざかしい攻撃は妖精王にはきいてない。私の攻撃の動きをさらにうまくかわしてダンスに昇華してるからね。手のひらで踊らさせてる感が強い。実際、どうやら月のワルツは完成に近づいてるみたいだからね。


「なんだか月が近くなってるような?」


「気づいてたか」


 なんか私のつぶやきに妖精王が反応してきた。どうやら私がふと思ったことはあってたらしい。もとから月はこの空間に出てきた時からデカかった。それこそリアルよりも全然デカい。


「月も完成を待ち望んでる」


「それって……完成したらどうなるの――よ!」


 私はくるっと回るときにさらに勢いをつけて、頭をふった。私はポニーテールにしてる。なかなか長い髪の毛をしてるからね。長い髪の毛はなかなかに凶器にもなる。それにこれはダンスの延長の範囲である。それはこれまでの行動が証明してる。


 でもそれを華麗にイナバウアーを決めてかわす妖精王。私は「ちっ」と舌打ちしたよ。そのあとはすぐに態勢を整えた妖精王と共に私も手を取ってダンスの続きを始める。


 するとなんかBGMが聞こえてきた。どこから? といえば多分月からなんだろう。そして一つ……二つ……と月から光る階段が下りてきた。まさにお姫様が導かれるに相応しい階段だ。そこを私と妖精王はダンスをしながら登っていく。


 これってその内月にたどり着くのだろうか? 実際大きく見えるといっても月との距離って普通はダンスをしながらたどり着けるような……そんな簡単な距離ではない。けどここはLRO。きっとこのままだとたどり着けてしまうんだろう。それに……だ。


(お姫様を待ってるってことは……あの月にはお城があるのかな?)


 私を迎えるための城……それはまさに女の子の夢……といえるんじゃないだろうか? 


「でも……貴方じゃないよね……」


 私はそうポツリとつぶやいた。

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