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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2136 前に進むためのXの問い編 510

「月の姫? なんなのそれ?」


 いきなり姫になりたいか? なんて聞かれたらそれこそ新手のナンパかどっか派手なお店のホストなのかな? って思うじゃん。行ったことはもちろん無いけどね。なにせ私はまだ学生である。でも確かに妖精王はホストでナンバーワンなんて簡単に取れそうではある。


 普段は厳しい顔をしてるのに、時々見せてくれるその柔らかい笑顔とかで女性を落してそう。そんな失礼な事を考えてると、妖精王が口を開いた。


「月の姫は月の力を正当に受け取れる存在だ」


「はあ……」


 もっと具体的に言ってくれないかな? 抽象的にすぎるよ。そもそも月の力って何って感じだし……聞いたこと無いよ。それになんでそんなのを妖精王が知ってるの? 実は妖精の力は月の力……とか? 


「だがそれも、ついてこれたら……だがな」


 そう言って妖精王の動きがなんか激しくなった。そしてそれについていこうとすると……


「体が痛い!?」


 なんか痛い。私はHPを確認するよ。なんか凄い勢いでHPが減ってるよ。どういう事? 確かに妖精王の動きはさっきよりも激しくなってる。けどさ……私がやってきたようなダンスに見せ掛けて急所を攻撃する……みたいなことはやってこない。むしろまだダンス……と呼べるくらいだと思う。けどなんかダメージを受けてる。実際、なんか痛いし……


「ついて来ないのか?」


 


 そんな風に何故か煽ってくる妖精王。そして私の頭にはなんかシステムの声で『月の舞……まい……ままままま……』とかなんかバグってた。こうなったら……


(マザー、どういう事?)


 私はマザーに頼ることにした。なにせ私はレシアと戦った時にマザーと契約したのだ。だから私は直接マザーと繋がってるパイプがある。そしてマザーはこのLROの母である。すべてを知ってる。それこそ開発者である兄の次には多分しってる。今、このLROを運営してる人たちよりも下手したら知ってると思われる。


 そんなマザーだから、これだってどういうことかわかってるだろう。もちろんだけど、核心をそのまま伝える……なんてことはしないだろうけどそれでも伝えていい情報とそうじゃない情報くらい勝手に判断してくれるはずである。


『言えないことは多すぎますが、応えればいいと思いますよ』


「それでいいんだ?」


『それを判断するのは自分自身でしてください』


 意地悪な……でもマザーがすすめてくれたから、私は覚悟を決めて、この妖精王のダンスについていくことにしたよ。

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