2131 前に進むためのXの問い編 505
「月月、うるさい奴」
私がどうしたらいいのか……そう思って悩んでると、レシアはいろいろと面倒になったんだろう。自身のブーストを一段回上げたらしい。なにやらレシアの髪が燃えだして、そして手や足も炎で包まれる。オレンジ色の炎がたぎって、レシアがなんか格好いい。
「私の光は無視できない……よ」
ボンッ! と爆発と共に一気に前に詰める。そして妖精王の胸倉というかその細首をつかんで炎を押し付けた。レシアが妖精王を覆うほどの炎の竜巻が埋め尽くす。でもそれでもレシアの攻撃は……
「通用してる?」
なんか妖精王のHPがわずかだけど減ってる。実際レシアの攻撃はかなり強力そうに見える。だからあれだけしかHPが減らないなんておかしいが……それでもわずかでもレシアが攻撃を通せたという事実が大切だ。
これで……
「いや待って、これじゃあ、私いらないじゃん!」
大変である。私の存在意義が危うい。メカブちゃんはなんだかんだ言っても後衛だからいることにいみがある。それに攻撃型の後衛といっても、LROでは別にジョブとかによって覚えられるスキルに違いがある……なんてことはない。
そもそもがジョブなんてものはないし。魔法は詠唱さえちゃんと出来れば誰でもが使えるのだ。ただ動きながら詠唱をやるのが難易度がめっちゃたかいから、やっぱり後衛として後ろでじっとできる人に任されるってだけでね。
それでいうと、私たちの中ではその役目はメカブちゃんしかいないわけで……なのでどんなに痛い子でもあの子の役割はなくならないのだ。けど私はどうだろうか?
どうやら妖精王には特定の属性の攻撃しか通らないということが分かった。だからこそ私の月のスキルが必要だった。けど、なんかしらんが、レシアがその制限を突破? した。なら攻撃を当てることもできない私はお役御免である。ほかにできることもないし……これはまずい。メカブちゃんよりも役立たず? それは……なんかめっちゃ人として終わってる気がするもん。
「何をした?」
どうやら攻撃が通ったのに驚いてるのは私だけではないらしい。妖精王も驚いてる。
「ちょっとだけ、波長を真似た。もっとやればもっと感覚をつかめるかも」
なんかそんな風にレシアは言ってる。どうやらあの子、天才型らしい。きっとなんとなくであの子は月のスキルの波長を真似したんだろう。それによって多少のダメージをとおした。きっと普通はできない。でもあの子は出来てしまった。実際やる気がないだけで、やれば大抵のことは出来てしまう。レシアはそんな子だった。