2123 前に進む為のxの問い編 497
「ごめんなさい! でもこっちの言い分もあるんです!」
そういって私は月のスキルを使って、攻撃を仕掛けた。炎を防ぐ氷にめがけて、一気にスキルの光が走る。
「月の光か」
そういってみえなかったその姿が見えてくる。妖精王。その人は、とても美しい男の人だった。胸元が開いた白い服。背中には八つの羽。サラサラの長髪は真っ白で頭には宝石が埋まったリングをしてる。恐ろしい程にイケメンで、なかなかに厳しい瞳をしてる。
甘い瞳もできそうなのに、私たちを見るその瞳はとても厳しい。やっぱり私たちのしたことに怒ってるんだろう。まあいきなり森を燃やしたのはさすがにやりすぎたと思ってる。でもこっちにも言い分はある。まあもう言わないけどね。
こんな場所にまで連れられてきてしまったんだ。一回戦わないとだめなんじゃないかな? まあLROはどんな行動で攻略するのかは本当に千差万別だ。ボス部屋に来たとしても、本当に戦う必要があるのか? ってのはある。
言葉が通じないのなら、戦うしかないのはその通りだけど、言葉が通じるのなら、実は戦わなくても攻略自体は可能……とかありそう。でも今の妖精王は私たちの言葉に耳を傾ける状態でもないと思う。
「え?」
なんとなんと、妖精王も私と似たような光を集めていく。そして出したレイピアみたいなほっそい剣で踏み込んできた。そしてその剣先が私の頬をかすめる。
「その程度か? 月が泣いてるぞ」
イケメンがめっちゃイケメンらしいセリフを吐いてる。けど、格好いい……とか思ってる場合じゃない。だって、今の一撃……私は完全に見えてなかった。当てようと思えば簡単に当てれたはずだ。だからこれはきっとわざと。私との技量の差を妖精王は見せつけてきてる。
「私もいる」
すると妖精王をレシアが吹っ飛ばした。けど妖精王はそのきれいな背中の羽を使って、空中にとどまる。どうやら妖精王は羽を動かすたびに鱗粉なのか演出なのか、光が舞うようになってるらしい。まるで背景に光を背負ってるようだ。
これがとんでもなくイケメンだからめっちゃ映える。まあ妖精は大体は美少女や美少年ばかりだった。物語でも大体はそうだろう。そしてその王様となったら、やっぱりとんでもないってことなんだろう。殴られたけど、妖精王にダメージは見えない。私はレシアと視線を交差させて、二人同時に妖精王に向かって攻撃を開始する。