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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2116/2701

2116 前に進む為のxの問い編 490

「ここは……」


 なんか明らかにおかしな場所に私たちはいる。身震いするような寒さ。けど、下から上へとキラキラとしてるいろんな色の光が昇って行ってて、上をみても、下もみてもそこにはなにもない。ただずっと空間だけが続いてる。まるでどこまで見えてるのか、はっきり言ってわからない。手を伸ばせるまでしかないようにも見えるし、ずっと広いようにもみえる。不思議な空間。


「固有ステージ」


「え? なにレシア?」


 なにやらレシアがポツリとつぶやいたつぶやきを私は耳聡く拾った。すると私の疑問にレシアが答えてくれる。


「固有ステージはプレイヤー達に与えられるエリアみたいなもの。私たちに与えられた固有の場所。いうなれば……ボスエリア」


「真っ先に最後の言ってよ!」


 最初の方はNPCにもそんな場所が? とか思ってたけど、最後の「ボスエリア」で理解した。確かにLROでもダンジョンの最奥とかは特殊なエリアをもってそこで戦うタイプのボスってそこそこいる。


 やっぱりそういうののほうが既存の世界、つまりはLROに影響を与えないから都合がいいのかもしれない。だってやっぱりボスともなると、派手でそして強い。強力な力を内包してるわけで……通常のLROの世界でやるとそれこそレシア達姉妹がやったように、大変なことになりえる。


 そんなことにならないように用意されてるのがある意味でこれと同じようなボスエリアなのかな? ここならなんだってできる……っていうね。


 けどそれってつまりは……


「もう逃げなれないってことだよね」


 基本ボスエリアに入ってしまうと、逃げることは不可能だ。本当ならボスエリアに入るかどうかって、選択制な訳だけど……こんな強制ってある? 初めてだから、最初はここがボスエリアなんだってわかんなかったよ。


「ふっ、上等よ。この光、我の闇に染め上げてあげよう。出てこい、妖精王!!」


 なんかめっちゃノリノリでそんなことを叫んでるメカブちゃん。てか、妖精王って何? ここのボスがそれだってわかんないけど……ちょっとメカブちゃんを持ち上げすぎてしまったかもしれない。


 すぐに調子に乗るからね。だからこそ操りやすいんだけど……暴走特急のようにメカブちゃんにはブレーキという概念がないらしい。


「まあもう逃げられないからいいけど……もっと前で言ったら?」


「ふっ、私は後衛。後ろでふんぞり返ってるのが役目」


「それは全ての後衛の人たちに怒られるよ!?」


 なんてこと言ってるのよ。確かに後衛のほうがちょっと楽だなって思うけど……でも実際はそんなことはないでしょ。実際メカブちゃんは楽に感じてるのかもしれないけど、それはメカブちゃんが後衛の仕事をただ後ろから攻撃魔法叩き込んで入ればいい――とか思ってるからである。


 そんなわけないからね。ちゃんと出来る後衛の人たち……それこそシルクちゃんとかから何をやったらいいのか……とか教えてもらってたはずだけど、八割メカブちゃんは理解してない。


「逃がしはしない。われらの怒りを知れ」


 そういって現れたこのエリアのボス。その名前を見て私は「ええー」と思った。だって本当に『妖精王』なんだもん。

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