表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2114/2701

2113 前に進む為のxの問い編 487

「しょうがないわね」


 そういってメカブちゃんが自身の腕についてるリングに触れた。そしてそれをぺきっと腕から外した。拳の方から外したとかじゃない。腕から通り抜けるようにして外されたようにみえた。でもあのリングはカチッとリングのどこかで外れるようなタイプでもない。


 てか……


「なにそれ?」


「私の新しい武器よ」


 そんな風にメカブちゃんがいった。メカブちゃんってそんなに冒険してないから、前々から普通の杖を使ってたはずだが? それにその杖だって、そこらに転がしてて、ちょっと冒険をするって時に、「ちょっと待ってー」といって自分の部屋にとりにいく始末。


 この子はインベントリをなんだとおもってるんだろうか? とか思うよね。だって大体インベントリにぶちこんでおけば、自分の部屋でも汚くなるって、LROではない。だって大抵の物はぶっこんでおけるからだ。リアルではなんでも入れらる不可視の空間なんて誰も持ってない。そしてそこからいつだって出し入れできる……なんて空間はない。


 だから私たちは部屋に物があふれていくわけじゃん。それにそういうちゃんと存在してる空間って適当にポイポイと置いていたら、すぐにスペースがなくなる。所謂、足の踏み場もないってやつである。私の部屋とか、すぐにそうなる。きっとメカブちゃんもリアルの部屋はそうだと思う。でも……でもでも、インベントリがあれば、とりあえずLROでは自身の部屋がぐっちゃぐちゃになるってことがない。


 実際、インベントリ内がどうっなってるのかなんて不明だ。空間内で色んな物がフヨフヨしてるかんじ? なのかな? 私のイメージ的にはそんな感じだ。でもそれでも見えない空間に押し込んでるわけで、それがとてもありがたい。なにせリアルなら物を見えなくするってできないからね。


 それこそクローゼットに押し込むとか箪笥とかに押し込む……とかしかない。でもそれも限界がある。それに私たちのような整理できない系女子って適当にぶっこむのだ。そうなるともちろんだけど、その箪笥やクローゼット内もごちゃごちゃで、整理して入れるよりも当然だけど、無駄なスペースが出来上がる。そうなると、案外早く入らなくなって、結局外にあふれてくるっていうね。そうなるともうどこにも入れる場所がなくなるから、結局見えるところまで汚くなる。つまりそういうことだ。


 だから何が言いたいかというとか、インベントリがリアルにも欲しいってことだね。


「さっきまで杖使ってたじゃん?」


「これは切り札ってやつよ。格好いいでしょ」


 そういって腕から取り外したリングを人差し指でくるくると回すメカブちゃん。すると、どんどん光を強くしていき、さらにはおおきくなっていく。そしてそのリングは直径30cmくらいになった。


 あんまり見ない系の武器。メカブちゃんは後衛だから、きっと遠距離系の武器を選択したんだろう。けど、メカブちゃんの場合はそれこそ後衛なんだから、詠唱を安定化させるための効果を持ってる武器とかを選んだ方がいい。


 詠唱を補助するような効果のスキルやら効果をもってる武器とか防具はレアだから実際、ほぼ冒険しないメカブちゃんが持ってるなんて思えない。きっとオークションとかで、目について、「かっこういい」って理由だけで、メカブちゃんはこれを自分の武器にしたんじゃないだろう。その証拠に。


「ふふ、見てなさい。私には見えてるわよ! そこだ!!」


 そういって指でくるくるとしてたそれを思いっきりなげはなった。そう……前じゃなく、斜め後ろ後方にね。これは投げたとは言わないだろう。すっぽ抜けた……うん、その表現が正しいと思う。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ