表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2112/2708

2111 前に進むためのXの問い編 485

「あーあ」


 思わずそんな言葉が出る。出てしまう。だって……ね。クリスタルの森が火の海になってる。なんか青い炎で燃え盛ってるよ。でもただの山火事には見えない。なぜなら、もともとこの森が特殊だからだろう。そもそもがこの森のすべてはクリスタルでできてた。だから普通、燃える訳ない。


 でも燃えてる。レシアの青い炎でだ。燃えないはずのクリスタルが燃えてる。実際ああいう鉱石って燃えるっけ? て感じだ。だって普通は燃えるというか、溶けるよね? いや、いいけどね。いやよくないけど……


「どうすんのこれ?」


「いいんじゃない? だって私に嫌がらせしたからね。自業自得でしょ。私に手を出したこと、これで後悔したでしょうね! あーはっはっはっは!!」


 そういって高笑いをしてるメカブちゃん。自分がやったことでもないのに、こんなにまるで自分がやったように誇れるってすごいよね。他人の手柄は自分の物なのだろうか? するとなんか私たちの体がブルっと震えた。


「寒い?」


 そんなつぶやきをしたら、それを肯定するように、なんかキラキラとした雪の結晶が降ってきた。ここで大切なのは雪ではない。雪の結晶ということだ。リアルでは肉眼で結晶は見えないだろう。けどLROの雪は見えるらしい。いやこれは魔法だから……だけどね。自然発生してる雪ではもちろんLROでも雪の結晶は肉眼では見えない。


 つまりこれは……


 するとこのクリスタルの森全体を降ってきた氷の結晶が覆いつくして、巨大な氷になった。それによって森は強制的に沈下させられた。なかなかすごい魔法だ。これはなに? 妖精たちがやったのだろうか? 


「くる」


 レシアがそんな風につぶやいたと思ったら、一気に体を動かしだす。私とメカブちゃんは慌てて腕に力を籠めなおす――とかしたはずだが、なんとメカブちゃんが落ちていく。


「きゃああああああああああああああああああああああああああ!?」


 とかいって彼女は凍った森へと真っ逆さまである。あのままではかなりのダメージを受けるのは必至だろう。


「レシア!」


「――必要?」


 私が何を言いたいのか、レシアはきっとわかってる。けどそれでも、あんまり乗り気ではないらしい。まあ実際、レシアにとってはメカブちゃんはただの私の友達以上でも以下でもない。それになかなかウザい性格をしてるからね。


 あんまり喋らないレシアだけど、色々とされてたの実はウザいと思ってたのかもしれない。けどこのまま見捨てるわけにはいかない。なので私は「お願い」してレシアに追いかけてもらった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ