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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2109/2701

2108 前に進む為のxの問い編 482

「レシア!」


「レシアちゃん!」


 私とメカブちゃんはレシアに期待の眼差し向ける。なにせこの行動の鍵はレシアなのだ。レシアじゃないとできない。なので彼女に了承してもらわないと行けないんだけど……


「えぇ……」


 という感じで面倒くさそうだ。確かにレシアからしたら面倒だと思う。でもここで私達がログアウトしたときの事を考えてほしい。


「一人だと寂しくなってちゃうよレシア」


「私のためだと思って……ね!」


 私が情に訴えてるのに対して、メカブちゃんは自分の都合なんですけど。それはもっと親しくなってから使う方法ではないだろうか? てか私が言ったほうが絶対に効果高いと思う。メカブちゃんではむしろ「なんで私があんたの為に?」ってならない? 私ならなる。


 だってメカブちゃんとレシアはほぼ初対面なんだよ? なんで初対面の相手に色々とやってあげないと行けないんだよ……ってね。それこそそういうのをやらせるには対価って奴が必要ではないだろうか? それは別にレシアがいやらしいとか、卑しいとかいう意味ではない。


 普通の感覚だ。まあそもそもレシアは何も言ってこないんだが。眠たい目を擦ってる。この子、一日5時間くらいしか活動してなさそうだからね。前のLROの状態だったら、それこそすぐにこの子は活動限界が来てたような印象がある。だって前のLROはそれこそ時間経過がリアルよりも早かった。


 だからすぐに五時間なんて経ってしまってた。けど今のLROはリアルと時間が連動してる。そのせいで夜にしか入れない人は、太陽が出てる時間帯にできないとかいう弊害とかが出ちゃってるが……そこらへんは色々とイベントの時間調整とかどうにかこうにかやってる印象だ。


 まあけど、流石にまだレシアが起きてから5時間なんてのは経ってないんだが……でもそれも私の感覚であって、今日はとても沢山レシアが動いてた。そうなると体力の消費だっていつもゴロゴロしてるときよりも大きくなるからね。もう眠くなっててもおかしくない。でもちょくちょくとこの子寝てるけどね。それに……だ。体力をHPだとするならば、レシアの場合は私達よりもめっちゃあるけどね。


 まあ動くだけで消費するわけじゃないから、体力と言うよりは気力なのかもしれないけどね。


「こんなところで寝るよりも、ベッドで寝たいと思わないの? こうなったら特別に私の最高級ベッドをここから出れた暁には貸してあげてもいいわよ」


「最高級……」


「そう、なにせそのベッドは中の綿には最高級のケサランパサランを使い、シーツは生きた感覚があり、何時だって最高の温度を保ってくれるザナムの糸を使ってるわ。更にはそのベッドを支えてるフレームだって特注品なんだから」


「ごくり……」


 いや、言葉に出てるよレシア。でもまあこの子にはこの手の物のほうが興味をそそられるのかも知れない。


「しょうがない。うん」


 そう言ってレシアがTの字に体を広げる。まあ両手を横に広げただけだ。どうやら抱きつけってことらしい。私たちは二人でレシアの体に抱きつく。レシアは華奢だ。二人でくっついたらもうスペースなんてない。それに背中側は羽があるから、前方側面を意識してそれぞれ彼女の腰に膝を折って抱きついた。


 するとレシアは背中の羽を大きく変化させる。そして動かしたとき、私達にも発生した風がゴワッと感じられた。

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