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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2106/2701

2105 前に進む為のXの問い編 479

「何で……」


 私たち三人はこの森から出ることで合意した。そしてこの森の出口を目指して歩き出した。それがかれこれ、一時間前くらいである。なのに私たちはまだこの「クリスタルの森」の中にいて、そして私たちが戦闘を繰り広げた場所に戻ってきてた。


「何でなのよ!!」


 思わす叫びたくなる気持ちも理解してほしい。別にリアルじゃないからそんなに疲れてはないけど……いや嘘だ。もう結構疲れてきた。


「全くいつまで経ったら森から抜けられるわけ?」


「そんな文句よく言えるわね。ほら、そろそろ交代してよ」


「ヤダ」


「ずるいずるい! セツリだけずるい!!」


 くっ、めかぶちゃんが駄々っ子モードに入ってしまった。この子、よく年甲斐もなくそんな地面に転がれるね。私ならできないよ。いつもはクールな印象を持たれようと、なんか「ふっ」とか「はっ」とかしか言わなかったりするくせに。特に孤児院の外の人にはそんな対応をしてる。


 けどそんなのしてたらオウラさんに怒られる。そこまでがテンプレである。まあある意味で気兼ねなくこんな姿を晒せる関係性ってのもあるんだろう。それはそれでちょっと嬉……くはないや。ただただ面倒臭い。


 なぜにメカブちゃんがこんな駄々をこねてるのかといえば、簡単だ。私は今、自分の足で動いてないからだ。レシアにおぶってもらってるのだ。だって色々とあって疲れたからさ……試しに「おんぶしてくれない?」って言ったらなんか普通にしてくれた。それを羨ましそうに見てたのは知ってた。


 けど流石のメカブちゃんでも初対面の相手にはそこまで出れなかったのか、流石に「自分も自分も!」なんてさっきまでは言ってなかった。でもどうやら限界が来たらしい。メカブちゃんも大概、甘やかされたい性分だからね。


自分だけ辛いなんて嫌なんだろう。自分のリアルなおっぱいだけは正確に再現するからそんなに疲れるんだよ? 


 実際、冒険をする時には大きすぎる胸って邪魔だと分かりきってるから、そこまで大きく設定しない人もいると聞く。まあ大概はちょっとは盛ってると思うけどね。私はどうしようもなかったから、リアルなままだけど。でもどうやら、私の場合はリアルの成長に合わせて、LROの中の姿も成長してるみたいな気がする。


 それがどういう原理なのかは全くもってわからない。とりあえずはこのままだと話し合いはし辛いし、私はレシアから降りてこの状況を考察してみることにする。


「これってどう考えても妖精の仕業ってことだよね?」


「今度は私ね。私も乗せて」


 私の鋭い考察を全く聞かずに、私が降りたレシアにそんなことを聞いてるメカブちゃん。状況わかってる?

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