2102 前に進む為のXの問い編 476
「無敵なんて、そんなわけないでしょ!!」
私はそう言ってメカブちゃんに連続攻撃を叩き込む。それこそ三連撃……とか五連撃とか……そんな次元じゃない。十二連撃とか二十四連撃とかである。それだけの蓮撃を叩き込んでる。
実際普通ならそこまでの連撃なんて続かない。だって大抵は途中で絶対に止められるからだ。でもなんか続いてしまってる。切って切って……切り捲りの状態だ。
(流石にこれは……)
とか思っちゃうほどに切りまくってる。
「はあはあはあはあ……」
私は48連撃くらいして流石に息が続かなくて止まったよ。実際それは正確な数字ではないと思う。なにせ私だってそこまで数えられてないから、本当に48で止まってるのかなんて確証はない。実際はもっともっと切り刻んでたかもしれない。
流石にそれだけ切ったんだ。普通ならHPバーから色が無くなっててもおかしくなんてない。
「やっぱり、今のあんた……おかしいわよ!」
私はゼェゼェしながらそういうよ。だって……マジでメカブちゃんはピンピンしてる。せめて六本くらいあるうちの一本分は私のこの疲労感的には削ってるはずだ。てかそう思わないとやってられないというか? なのに……マジで一本も削れてない。
でも一応連撃のおかげなのか、HPバーの一つが半分くらいは減ってた。まああれだけやって半分なのか? という不満はめっちゃある。それに……だ。それもなんかグングンと回復してるし。おかしいよ!! そんな回復量はおかしいよ!! 抗議したい。てかした。
「なんで回復してるのよ!!」
「私、友達がいるからね」
妖精のことなんだろうけど……至れり尽くせりだね。
「離れて……」
静かにそういったレシア。私はとりあえずその言葉に素直に従った。すると空中からレシアがメカブちゃんに向かって炎を吐いた。なんか粘っこい炎は変だった。普通の炎って感じじゃない。まるで筆で書いてるかのような……そんな炎をレシアは吐いた。そんな特殊な炎に包まれるメカブちゃん。けど彼女はそれでも笑ってる。
「あはははははは! 力が欲しいか!!」
とか言ってるよ。一体どこ目線で話してるのやら。めっちゃ調子乗ってるよあれ。どうやらレシアの炎でもダメージ的にはそうでもないらしい。
「レシアでもやっぱりダメなの?」
「そうでもない」
「え?」
「回復は止まった」
確かに、レシアの言う通りに、ダメージを与えた側から回復してたメカブちゃんだけど、その異常な回復力が止まった。一体何を? いや、あの炎って、私にもついた回復とかを阻害するあの炎か!! なるほど、そもそもメカブちゃんは回復よりの後衛じゃなく、どっちかというと、攻撃寄りの後衛である。
なにせ私たちのチームにはシルクちゃんがいる。彼女はLROないでも屈指の回復魔法の使い手だ。なのでそんな彼女がいるのであれば……ということで、メカブちゃんは攻撃によってるんだよね。一応初歩的な回復魔法は使えるはずだけど……それでも今までのように棒立ちだと妖精からの回復を頼れないとなると、アホみたいなHPバーでも希望はある!!
ふふ……ここから本当にベッコベコにしてあげよう。