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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2098 前に進む為のXの問い編 472

「そっちは妖精がついてるじゃん。人数的にはそっちが卑怯−−でしょ」


 私はレシアのことを文句言われたから、メカブちゃんに向かってそっちの方がってその理屈なら多いんだし、卑怯なんじゃないのって問いただす。


「妖精は何もしてないよ。何も手なんて出してないし、体動かすのは私だもん」


『そーだそーだ』『僕たちは応援しかしないよ』『ヒュー彼女がんばれー』


 妖精たちは自分達が口しか出してないアピールをしてる。けど、それならメカブちゃんのその見た目はどう説明するのよ。まあ格好が変わっただけなら、気分変えたくて……とか色々と言い訳のしようはあるけどね。まあもしも進んでそんなエロい服に着替えたというのなら、これからのお付き合いを考え直したくなるんだけど……そこから攻める? 


 実際、そんなに友達いないメカブちゃんは私が友達やめる……とか、言い出したら困ると思う。てか実際、なんかやっぱり結構メカブちゃんの意思的なものはちゃんとあるような? 確かにいつもよりは好戦的になってる気はするけどさ……メカブちゃんの素の部分もちゃんと見える。


(まあメカブちゃんだし、ただただ楽しいと思える方に流れてるのかも……)


 きっとメカブちゃんはここがゲームの中だから……とかの感覚だと思う。せっかくのゲームの中でのイベントなら、リアルでできない選択肢を選んでより楽しくしたい……って思う人はいる。


 てか大半の人はそうかもしれない。私やスオウとかになると、LROがリアルではないとわかってても、どこかに何かの影響が起きてるんじゃないか? とか疑って、純粋にゲームとして楽しそうな方にいけないってのがあるからね。


 このメカブちゃんの選択はきっと一般プレイヤーたちにとっては普通のことなんだろう。まあだからって、メカブちゃんだって、私たちとかかわり的にはそこそこあるんだから、LROが完全、絶対に安全か? って疑っててもおかしくないと思うんだけど。もしかしたら何かがきっかけで、再びこの世界に囚われるようになったっておかしくなんてないんだよ。


 なにせ運営側は対策をした……なんて言ってるが、実際そんなのは無理だと思う。もちろん安全装置的なものはつけられてる。異常を検知した瞬間に、全員を強制ログアウトにできるようにシステムとかも組んである。


 でもそれって結局はこのLROのシステムの外に組み込まれた物のはず。だってLROってかなりのブラックボックスでお兄ちゃん以外は深部にまでアクセスできないと思う。つまりは、もしかしたらそれを書き換えられる存在なら……どうだってできるってことのような? でもきっと、遊び方としてはメカブちゃんが正しい。私たちのような懸念なんて全くせずに、自分が楽しいと思うことを全力でやる。


 それがきっとLROの……いや、人生とかの楽しみ方なんだろうね。


「レシア」


「問題……ない」


私はたった一言、その名前を呟いただけ。けど、レシアは私の言葉の意図を汲み取ってくれた。ここで色々とメカブちゃんと言い争ってもしょうがない。ここは一発痛いのお見舞いすることがきっと手っ取り早いだろう。

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