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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2095/2701

2094 前に進むためのXの問い編 468

「それでレシアは?」


『ねえねえそれよりも~』


 どうあっても妖精たちはレシアには触れたくないようだ。だって私がいくらレシアを話題に出したとしても、妖精たちは頑なにレシアを認識しないようにしてる。


「摂理、妖精の里に行きたいって言ってたじゃない」


「それはそうだけど……レシアをおいてはいけないよ。メカブちゃんだって、孤児院の子供たちの中で一人だけおいていくとか出来ないでしょ?」


「え? できるけど?」


(……こいつ、これで孤児院の院長なんだよね。肩書だけは)


 メカブちゃんって結構クズなんだよね。私だって学校の人達には天使とかなんとか言われてるが、実際私はそんなことはない。結構どす黒い本性が有ると思ってる。でもメカブちゃんってそういうところ隠さないからね。いやそもそもがメカブちゃんは気付いてない感じでは有る。私よりもよっぽど自由に生きてるからね。


 私が世間知らずなのはこれまでLROの中に囚われてたからって理由があるから言い訳しやすい。けど、メカブちゃんってちゃんとリアルをこの年齢まで生きてきたんだよね。それでもこんな……言い方悪いけどこんな他人の目なんて全く気にしない性格になれるのは凄いと思う。


「無駄だよセツリ、妖精たちに操られてる」


「操られてる……かな?」


 大体メカブちゃんってあれでいつも通りと言うか? 確かに操られてるかもしれないが、私的には実は素なのでは? って疑問が。レシアはいま始めてメカブちゃんに会っただろうからわかんないんだろう。まあけど実際、妖精の影響を全く受けてない……とは思わないけど。さっきからちょっと体を揺らすだけで一部分が大きく揺れてなんか煽られてる気もする。そっちの方が女として気になる。


「メカブちゃん。一回帰ろう。仲良くなれたのなら、明日でもいいじゃん。あなた達だってそうでしょ?」


『ええーそんなの嫌だよ』『そうだよそうだよ』『僕たちは今、遊びたいんだよ!!』


 このクソガキ共……と今なら思う。疑問を持つ前なら、妖精の容姿に騙されて「しょうがないなぁ」という感じになったと思う。でも今は違う。コイツラの事、今は信じることは出来ない。


 私はちらっとレシアを見る。実際、このまま分かれても、その内メカブちゃんだってリアルには戻ってくるはずだし、そのときに妖精の里のことを聞いてみるのもいいかもしれない。メカブちゃんを一人にするのは実際すごく不安だけど……もしもの時はオウラさんを連れてげんこつしてもらえばいいでしょ。


「私はいいよ。今はレシアと帰る」


 私はそういったよ。

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