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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
2094/2701

2093 前に進むためのXの問い編 467

「妖精の里……行けるの?」


 ちょっとその誘いは……グッとくる。だって私達はそこに誘われることを目指してここに来たはずだ。なのになぜかドラゴンの夢の中に行っちゃったわけで……まあそれも妖精のせいなんだけど。


「もちろん、いけるよ。ねえ皆」


『うんうん! そうだよ!!』『そうだよ!!』『もちのろん!!』


 メカブちゃんの言葉に妖精たちが乗っかるように声をかぶせてる。でも怪しい。だってさっきまでその可愛らしい姿を全面に出してた妖精たちは今は光だ。ただ淡い光になってる。きっとその姿をちゃんと見せないようにする魔法かなにかを彼らは持ってるんだろう。


 別にそれ自体はいい。そういうのはプライバシー的に必要かもしれないし。でもさ、今この場面でそれにもどすのはどうなの? 彼ら的には人間っていうかプレイヤー? を信頼できない段階なら、あの光のままで接触して、ヤバい奴ならにげるとかできるから便利なんだと思う。


 やっぱり顔を知られてると、なにかと……ね。執着とかされるかもしれないし。そういうのは私はよく分かる。なにせ私は顔がとにかくいい。そして妖精も顔がいい。イケメンに美女しかいないと言って過言じゃない。


 まあ全ての妖精を見たわけじゃないから、百パーセント――とは言えないが、今のところだと百パーセントで顔いい。そうなると、面倒事だってね……やってきたりする。私だってリアルだと毎日ラブレターを貰うし、告白だって毎日される。最初はそれこそ嬉しかった。


 でも流石に毎日飽きもせずに告白し続けられると辟易としてくるというか……私はそれこそ最初は告白ってとても青春っぽい感じのイベントで対処に困った。「あわあわ」としたり「はわわ」としたりね。


 でもそのうち、「またか」となるようになってしまった。だっていつものことなんだ。仕方ないじゃないか。確かに人によっては告白されることが稀な人だっているだろう。そんな人には悪いけど、私はもう告白って面倒なことって思ってる。


 まあ顔がいいってことはそういう困ることもあるってことだ。話が脱線したね。


「レシアは?」


「……」


 私の言葉にメカブちゃんと妖精は黙る。なぜにそこで? 実際嫌ってる相手を招待するのは難しいのはわかる。けど……レシアは私にとっては大切な妹だ。それにようやく再会できた。それならここでレシアだけを放置していくのはちょっとって感じだ。


『妖精の里はとっても楽しいよ!』『それにとっても綺麗!』『神秘的!!』『行こうよ行こうよ!』


 妖精達が自分達の里をめっちゃアピールしてくる。でも顔も見せずにそんなことを言われても……ね。なんか「この水を飲んで健康になりました!!」的な胡散臭さを感じるよ。

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