2092 前に進む為のXの問い編 466
「メカブちゃん……大丈夫?」
私は緊張しつつ、そんな言葉をメカブちゃんへと向ける。何が起きてるのか……それをちゃんと確かめないと……と思ったんだ。
「ふふ、大丈夫だよ摂理。私、今とっても気分がいい」
「メカブちゃん……本当に大丈夫?」
なんか目が逝っちゃってるような? いつもは結構だるそうにしてるメカブちゃんが、今やなんか「うーららぁ」とか言って歌って回ってるからね。それにその格好……流石にいつものメカブちゃんなら、今の格好であんな踊りしないと思う。何せかなりエロい格好をしてる。なんというか……ほぼ裸みたいな……それこそ金色のパンツやブラをしてるが、それはほぼヒモというか……いやなんか一応ブラもパンツも金色の部分が体に広がってはいる。だからずれるってことはないと思う。大切な部分は守ってるだろう。
でもそれも本当に大切な部分だけ……だ。乳首とお股だけ……そのパンツとブラから分岐してる枝葉のような部分がメカブちゃんの肉というか脂肪に食い込んでなんかムチムチに見えるし……実際、メカブちゃんはその胸の大きさに比べて、とても体は細い。それに元からメカブちゃんは小さいしね。
でもどっちかというと、メカブちゃんは可愛い系であって美人系じゃないから、エロさってそこまででもなかった。でも今は格好も合間ってエロいと言わざるえない。私だけしかいなくてよかったよ。もしもここに男性のプレイヤーがいたら、あのメカブちゃんを録画して、全世界に公開してたかも知れない。そうなったらもう、黒歴史間違いない。
腕には手首と二の腕のところにリングがついてて、それに薄い布がついてる。それはとても薄く光を反射するためにあるのか、虹色に光る不思議な布だ。そして頭にもなんか綺麗な頭を包み込むようなアクセがついてる。さっき渡したブローチはどうなったのか……その姿は見えない。あれが今の姿になるための、アイテムってことなんだと思う。
つまりは日朝で言うところの変身アイテムってやつだ。きっとね。まあ今のメカブちゃんの格好は日朝には出演できない格好だけどね。どう見ても深夜アニメの格好だ。
「大丈夫よ。ふふ、ふふふふ変な摂理」
「そっか、なら帰ろう。今日はもう十分じゃない?」
なんかテンションがおかしいメカブちゃんに私はそんな提案をする。流石にメカブちゃんだけ置いていくってわけにもいかないからね。
「うんうん、そっか」
何やらメカブちゃんが私とは別の方向を向いてそんなことを言ってる。それはきっとメカブちゃんの周囲にある光……つまりは妖精達と話してるってことだと思う。私の言葉は無視ですか? 確かにメカブちゃんは都合の悪い言葉をスルーするスキルはとても高いが……
「ねえ摂理、一緒に妖精の里へと行きましょう」
手を合わせて嬉しそうに、メカブちゃんはそういった。