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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2086 前に進む進む為のXの問い編 460

「ちょっとレシア!」


 私はそう言ってレシアを優しくゆする。けどそんなのでは当然彼女が起きることはない。なぜならレシアは睡眠のプロだからだ。睡眠のプロってなんだよって感じかもしれないが、レシアはそれこそ一日二十時間くらいは寝るような子である。


 そもそもめっちゃ寝てるから、レシアとは前の時はそんなに喋ってなかったくらいである。でもそれでも起きてる時には甘えてくるし、可愛い妹って感じだったんだよね。向日葵とはまた違うタイプの妹という感じだ。


 だから私はレシアに強く出れないっていうね。これが向日葵ならもっと雑に扱える。だってあの子は元気いっぱいなのだ。ちょっとやそっと雑に扱ったとしても満面の笑顔で「あっはっはっ」とか笑うだろう。


 向日葵はそういうやつだから気が楽なのだ。でもレシアは向日葵とは正反対と言っていい。 そんなに笑わないし、向日葵が動ならレシアは静だ。静かな子には下手にこっちも声を荒げるってことあんまりできない……よね。


「ちょっとアンタ、私の装備だってあんたのために消えたんたから、もっと自分が有用だって示しなさいよ」


 そんなことを言ってメカブちゃんがレシアのお腹から手を離して、頬を引っ張るのにシフトする。


「誰?」


「さっきも一応自己紹介したでしょうが。メカブよ。あんたの上位存在よ。貴様は我の枠に入れるのだ。ありがたいと思え」


「……へーむにゃむにゃ……」


 超無関心である。いやさっきもそうだったけどね。どうやら私の妹としてるレシアはメカブちゃんの中では自分よりも下の立場……らしい。だから今から上下関係を決めておきたいらしい。


 別に私もメカブちゃんの下についた覚えはないけどね。まあメカブちゃんの場合はいつも変なこと言ってるから、実際のところ、レシアの対応は正しい。「あーはいはい」とするのがメカブちゃんと会話するコツだ。


 それか常に「うんうん」と相槌を打ってればいい。この二つで大体メカブちゃんとは会話が成り立つ。


『夢の住人が出てきた!! これは凄い事だよ!』


 なんか妖精がそんなことを言ってレシアに近づく。するとレシアが鋭い視線をした気がする。そして次の瞬間−−「すっ」−−とか聞こえたと思ったら、妖精の羽がひらりと舞った。


「凄いすごい!」


と言ってた妖精の姿はかき消えて、その羽だけが、無惨に残ってる。えっ? これって……やった?

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